Siemens、サウジの大都市ジッダの下水処理プラントに最大級の脱臭システムを納入へ

Siemens Water Technologiesは、サウジアラビアの紅海側の大都市ジッダにある北ジッダ下水処理プラント(処理能力:日量25万立方メートル)に、9ユニットから成る脱臭システムを納入する。この下水処理プラントはキング・アブドゥル・アズィーズ空港に隣接しているため、水・電力省が脱臭装置の設置を求めたものである。Siemensが納入する脱臭システムは、3つの異なる技術を組み合わせたもので、下水処理プラントの5つの区域に設置され、価格は200万ドル(約1億8000万円)を超える。2009年末までに完成する予定で、脱臭システムとしてはサウジアラビア全体で最大級のものとなる。

 

水・電力省がSiemensを選んだのは、同社の脱臭分野での経験と、サウジアラビアにおける納入実績による。Siemensは、生物学的処理、化学的処理、および活性炭処理の組み合わせなど、多くの脱臭ソリューションを提供する能力のある数少ない応札業者のひとつだった。Siemensはまた、システム全体の効率も保証している。

 

このシステムでは、まず、曝気沈砂池と生物学的脱リン・タンクにおいて2段のバイオ散水フィルターが硫化水素(H2S)の大半を除去し、次に2段のLO/PRO化学スクラバーが臭気全般を低減する。また、スラッジの濃縮槽とタンクにおいては、3段の化学スクラバーが硫化水素その他の臭気を99.9%除去する。さらに、汚泥脱水建屋には別の3基のスクラバーが設置され、3段階にわたってアンモニアとアミン、硫化水素、および有機硫黄化合物を処理する。また、返送・余剰汚泥ポンプ室に設置されるZABOCSバイオ濾過ユニットが、硫化水素その他の臭気成分を除去し、さらに仕上げとして、曝気槽における1段の充填塔化学スクラバーが、あまり場所をとらずに大量の空気とさまざまな臭気等を処理する。

このプロジェクトのためにSiemensは、リヤドに本社のあるプロジェクト・マネージング会社Azizと再度チームを組むことになった。

 

Siemens Water Technologiesは、Wady Al Dawasirの化学スクラバー、リヤドの6基のカーボン・システム、Dhahranの7基のバイオ・システムと4基のカーボン・システム、Taifの2基のバイオ・システムなど、サウジアラビアに多くの脱臭システムの納入実績がある。