Suez Environment社、2009年度決算は堅調で株価も上昇へ、2010年は高成長を明言――最低成長率5%を掲げる

2010年2月25日のユーロネクスト・パリ(旧パリ証券取引所)で、そこに上場されている時価総額上位40銘柄のひとつであるSuez Environmentは、2009年の堅調な業績に支えられて下落していた株価を上昇に転じた。実際、2009年度決算では、売上げは前年比0.6%増の123億ユーロ(約1兆5000億円)に達した。

厳しいコスト削減プログラムの実施による利益への貢献度は予想していた以上に大きかったが、廃棄物事業部門の営業成績が不振であったため、償却前営業利益(EBITDA)は前年比1.2%落ち込み20億6000万ユーロ(約2500億円)にとどまった。

Suez Environment社はその決算報告書の発表に際し、2010年度は再び成長路線に向かうことを強調し、具体的に売上げを最低5%、EBITDAを最低8%とする目標を示した。さらに、2010年にはそのフリーキャッシュフローを少なくとも7億ユーロは保持すること、その一方で、2010年から2012年の間にかけて2億5000万ユーロの経費を節減する新たなコスト最適化計画に着手することを明言した。

なお、2009年度決算の内容で際立っているのは、同社の欧州水事業部門(Water Europe)の売上げが、前年比4%上昇し39億9000万ユーロに上ったことと、国際部門の売り上げが前年比7.2%増の29億7000万ユーロに達したことである。一方で、欧州廃棄物事業部門(Waste Europe)は前年比5%減で売上げは53億2000万ユーロへと低下した。