中国江蘇省、太湖流域水汚染物排出権取引プラットフォームが発足へ

江蘇省物価局は、2010年9月12日、10月1日から「江蘇省太湖流域主要水汚染物排出権取引管理暫定弁法」が正式に施行され、それに伴い、江蘇省環境保全管理部門が、統一の関連汚染物排出権取引プラットフォームを発足させる予定であることを明らかにした。

同局の幹部によると、「江蘇省太湖流域主要水汚染物排出権取引管理暫定弁法」は、汚染物排出権取引のプロセス、管理、監督等、太湖流域の主な水汚染物排出の取引に関して規定している。江蘇省関連主管部門は汚染対策コスト、環境資源の希有性、地域経済発展レベル等の要素を勘案して、合理的に汚染物排出権の有償利用価格と取引指導価格を定め、太湖流域の主要な水汚染物取引管理取り組みを制度として展開するとしている。

江蘇省は、省内の一部の都市・地域を選定してテストモデル事業を実施し、その後、汚染物関連指標の有償利用と取引範囲を更に拡大させることを計画している。具体的には、(1) 汚染物排出権の有償使用と取引の対象汚染物質を、現在の化学的酸素要求量、二酸化硫黄からアンモニア性窒素、総リンまで拡大させ、(2) 主要水汚染物排出指標の有償利用範囲を現在の大湖流域からほかの流域までに拡大させ、(3) 二酸化硫黄の排出指標の有償利用テストモデルの対象産業を現在の電力業界からその他の重点汚染産業まで拡大させる。

現在、江蘇省の排出権取引は、江陰市だけで試験的に実施されており、同市では、68社の企業が取引を通じて汚染排出権を獲得しており、取引額は674.7万元に上っている。