ベトナムのハノイで、水資源の開発許可や廃水排出許可に関する決定が公布された

2010年8月16日、ハノイ人民委員会は同市における水資源開発許可や、水源流域への廃水の排出許可について規定した決定第35号 (35/2010/QD-UBND) を公布した。

同決定はハノイ市における水源開発、水源流域への廃水排出を行っている国内の個人・世帯・組織、及び海外の個人・世帯・組織に対し、適用される。同決定には、水資源を調査・開発・使用するライセンスや、水源に廃水を排出するライセンスの発行、延長、調整、使用の停止、変更、使用権譲渡などが明確に規定されている。

ハノイの資源環境庁は、水資源を調査・開発・使用するライセンスと、水源に廃水を排出するライセンスを発行する組織である。許可を得る必要のあるプロジェクトや施設は下記の通り。

  1. 1日あたり10m3から最大3000m3を取水する、地下水の調査・開発関連のプロジェクト
  2. 1秒あたり1m3から最大2m3を取水する、農業生産を目的とした水の開発・使用プロジェクト
  3. 1日あたり5000m3から最大5万m3を取水する、発電を目的にした水の開発・使用プロジェクト
  4. 1日あたり10m3から 最大5000m3の廃水を水源流域に排出するプロジェクト
  5. 1日あたり最大5000m3の医療廃水を水源流域に排出する施設

同時に、同規定により、同庁も同市に所在する組織及び個人に対して、中小規模の地下水掘削を承認するライセンスを発行できる。また、同市における水資源を開発・使用する組織・個人に対して、生活用水向けでない場合には、各県や地区政府が、ライセンスを発行することになる。さらに、同決定によると、ライセンスがすでに発行されていながら、12カ月の間、連続的に使用されていない場合、また水源に汚染を引き起こしたり、水を枯渇させたりなど、ライセンスの規定内容に違反した場合は、ライセンスが回収されることになるという。