Veolia WaterとOrange Business Servicesは2011年3月28日、環境データのリモート収集と水道メーターのリモート検針をおこなう両社合弁のスマート・メータリング事業会社、m2o cityを発足させた。Veolia Waterはすでに20万台以上の水道メーターの検針事業をおこなっており、いっぽうOrangeは、電気通信事業を専門としている。こうした2社の合弁によるm2o cityは、超低消費電力無線ネットワーク(868 MHz帯を使った産業・科学・医療用(ISM)ネットワーク)による完全なターンキー・サービスを、地方の水道局や水道事業者を通して地方政府に提供する。このネットワークは、水道メーターからの情報に加えて、地方政府の要望にしたがってさまざまな環境センサー(たとえば騒音や汚染物質の測定器など)からのデータを収集することができる。
世界の水道事業のリーダーであるVeolia Waterは、ヨーロッパの最大手電気通信グループのOrangeと手を結ぶことにより、ネットワーク、特にM2M(Machine-to-Machine)システムの設計と運営に関するOrangeの専門的知見をフルに活用できることになった。M2Mプロジェクトを大規模に展開する上で、OrangeはVeolia Waterにとって当然のパートナーといえよう。m2o cityが提供するスマート・メータリング・サービスを利用して、Veolia Waterは水道利用者へのサービスの質を改善し、水道事業のパフォーマンスを最適化するとともに、そうすることによって資源をより効果的に保護することができるようになる。
今回の合弁により、OrangeとVeolia Waterは、リモート検針サービスの恩恵をできるだけ多くのひとびとにもたらし、リモート・データ収集ネットワークの世界標準へ向けた道を整えることをめざしている。こうしたネットワーク技術は現在、大規模に展開することができ、環境関連のサービスも内包できるマルチアプリケーション・ネットワークの構築も可能となる。
Veolia WaterのJean-Michel Herrewyn CEOのコメント:
「われわれ双方の専門的知見を合せることで、この会社は、持続可能な町や都市に利益をもたらすスマート・メータリング・サービスの事業会社として、いままさに新しいビジネスを切り拓こうとしている」
Orange Business ServicesのVivek Badrinath CEOのコメント:
「この野心的な合弁事業でVeoliaと手を携えて仕事ができるのは、よろこばしいことだ。われわれが接続技術と情報システム管理の専門的知見を提供して大手のビジネス・パートナーと力を合わせ、新しいM2Mサービスをできるだけ広範囲に利用できるようにすることは、われわれの戦略に完全に合致している」