オーストラリア、アリススプリングスのウォータースマート都市計画が始動

オーストラリアのノーザンテリトリー(北部準州)の第二の都市であるアリススプリングスは、水使用における地下水への依存を軽減することを目的とした2年間のイニシアチブの一環として、年間16億リットルの水道水の節約を試みる。

2011年7月12日、サステナビリティおよび都市水事業を統轄する政務次官Don Farrell上院議員はアリス・ウォータースマート・プロジェクトを発表し、「オーストラリア政府はプロジェクトに749万豪ドル(約4億円)を拠出し、廃水のリサイクルや再利用、漏水の減少、効率的な都市灌漑、そしてスマートメーターの導入を支援する。同プロジェクトにより、アリススプリングスに長期的に持続可能な水供給の確保を目指す。このプロジェクトは地下から汲み上げた水に依存する割合を削減し、帯水層の枯渇を防ぐとともに、毎年16億リットルの水道水を節約する」と述べた。

また、オーストラリア政府は1500万豪ドル(約12億円)のプロジェクトを展開するため、ノーザンテリトリーのPower and Water Corporation、天然資源・環境・芸術・スポーツ省、アリススプリングス議会、Tourism NTおよび乾燥地環境センターと協力している。プロジェクトでは、家庭、ビジネスそして公園や庭園で、よりスマートで効率的な水の使用をすることにより、2012年末までに水の使用量の12%削減を目指す。

Warren Snowdon議員は今回のイニチアチブを歓迎し、「アリス・ウォータースマート・プロジェクトは同地域の水の安全保障問題に対応し、コミュニティ全体で水の保全対策を促進するすばらしい機会を提供する。市街地より遠く離れた乾燥地帯に居住している人々はその土地固有の課題を抱えており、本プロジェクトはそのような人々の限られた水供給の持続可能性を向上させるために必須である。全てのみなさんが水使用量の削減という目標達成に向け、取り組むことをお願いします」と述べた。

同プロジェクトは、都市および町のための国家水管理プログラムを通してオーストラリア政府の「Water for the Future(未来のための水)」イニシアチブにより支援される。同イニシアチブは州、準州そして地域コミュニティが長期的な水の安定的確保を実現するため、都市、町そして遠隔地のコミュニティにおける都市水プログラムに投資を行っている。

Water for the Futureの詳細は以下URLを参照
www.environment.gov.au/water