第6回世界水フォーラムが2012年3月12日から17日にかけて、フランスのマルセイユで開催され、地方自治体、事業者、そしてNGOの関係者らが世界の水問題について議論を交わす。
約1週間にわたる会合では、世界、地域、国家に至るすべてのステークホルダーが関与する活動のロードマップが作成される。世界水フォーラムの公式ウェブサイトには、持続可能な水イニシアチブに関する数多くの情報が提供されている。フォーラムで議論される主な議題として、ファイナンスや水と気候問題の関係性などがある。
フランスは、グリーン気候基金を利用した発展途上国における水イニシアチブの設立の提案を行った。また、フランスはその他にも、数年にわたり提唱されている国連による環境組織を創設し、水をより優先的な国際問題として取り扱うことを議論した。
開会式の基調演説では、フランスのFrançois Fillon首相および韓国のキム・ファンシク国務総理が、国家間の協力関係強化や、国連のミレニアム開発目標を含めた国際的なコミットメントの実行を呼びかけた。Fillon首相は、1997年の越境水路に関する国際条約の速やかな批准を訴えた。同条約の発効には、あと10ヶ国の批准が必要とされている。
欧州では2012年の環境政策において、水問題が最優先されることが予想されている。2012年3月末のEUグリーン週間では、化学物質、農業、工業汚染そして海洋環境などすべての側面から水政策が議論される。2012年3月13日に欧州環境庁が発表した報告書では、水使用の目標を設定するよう地域や自治体の当局に呼びかけている。同報告書によると、農業分野(特に、灌漑)や公共の水供給システムにおいて節水の改善の余地が大きいという。さらに、水力発電が河川の流量や生態系に及ぼす影響が注目された。
URL:世界水フォーラム公式ウェブサイト
http://www.solutionsforwater.org/
URL:欧州環境庁による欧州の水資源の効率的使用に向けた報告書
http://www.eea.europa.eu/publications/towards-efficient-use-of-water