イギリスの在イスラエル大使館が、水の技術革新へ向けての両国間の協力を強化するため、ロンドンでひらかれる水サミット――World Water-Tech Investment Summit(世界水技術投資サミット)――にイスラエルの水技術企業14社を招待する。
大使館の技術部門が主導で大小織り交ぜた企業を招待
イスラエル企業の招待を主導しているのは、イギリスの在イスラエル大使館内の技術センターであるUK-Israel Tech Hubで、同大使館によれば、この組織は経済成長をめざして両国間の技術協力を推進する役割を担っている。
招待されるのは、淡水化、廃水処理、スマート・ウォーター・マネジメント、および点滴灌漑を専門とする大小織り交ぜた企業である。
イギリスのMatthew Gould駐イスラエル大使はこう述べている。「イギリスのビジネスとイスラエルの水技術との協力には、すばらしい可能性がある。イスラエルの水技術は、イギリスのビジネスと組むことによって世界に打って出ることができるし、イギリスのビジネスも、イスラエルの水技術と組むことによって世界市場における競争で優位に立つことができる。そのシナジー効果はとてつもなく大きい。イスラエルの新興企業が世界でも有数のイギリスのコンサルティング会社とチームを組んで世界中のクライアントに手を伸ばすにしても、イギリスの産業界の企業がより効率的でより低コストの廃水処理を実現するにしても、いずれの場合も、水技術における両国の協力は、イスラエルとイギリスの双方に莫大な利益をもたらすことができる」
水サミットの開催中、イスラエルの在イギリス大使館の商務部とBloomberg New Energy Financesの共催でウォーター・ブリーフィングと銘打ったレセプションがおこなわれ、そこでGould大使は開会の辞を述べるとともに、イスラエルの招待企業の代表と会見することになっている。
イギリスの在イスラエル大使館によれば、招待されるイスラエル企業は、Mekorot、Booky Oren Global Water Technologies、Kinrot Ventures、Whitewater Technologies、App@lied Clean Tech、Aqwise-Wise Water Technologies、RWL Nirosoft、Mapal Green Energy Ltd.、IOSight、AGM Communication & Control Ltd.、Top-It-Up、Netafim、TaKaDuなどである。
企業間の話し合いも
招待企業の代表らは、イギリスの水専門家とのワークショップに出席し、共同プロジェクトの推進について話し合うほか、1日をかけてArup Group Limited――ロンドンに本社のあるエンジニアリング・設計・プラニングのコンサルティング企業――との会合をもち、世界の水ビジネスのチャンスを事業化する道をさぐる。
これについて、Arupのグローバル水事業部門を率いるMark Fletcherはこう述べている。「世界の水市場のニーズに応えるには、サプライ・チェーン全体を通した革新的なソリューションを探していく必要がある。われわれは、イスラエルの企業団を迎えて、顧客への価値の提供のために彼らと短期的および長期的な見通しについて話し合うことをたのしみにしている」