GEはかねてから、アルバータ州におけるオイルサンド採掘の環境パフォーマンス向上のための技術開発に資金を投じてきたが、このほど、その第2フェーズを実施することを明らかにした。GEは、カナダ・オイルサンド・イノベーション同盟(COSIA)の会員企業らと協力して、温室効果ガス排出削減と水消費量の節減に的を絞った技術開発を共同プロジェクトとして進めていく。この共同プロジェクトは、GEが2012年6月にカルガリーに開設したカスタマー・イノベーション・センターにあるグローバル・ヘビーオイル・センター・オヴ・エクセレンスでおこなわれる。
これは、2013年11月7日にカルガリーで催されたGEヘビーオイル・サミットにおいて、GE Power and WaterのSteve Bolze社長兼CEOが明らかにしたものだ。それによると、GEは、グローバル・ヘビーオイル・センター・オヴ・エクセレンスにプロセスとソリューションの技術者を最大15人投入し、環境パフォーマンス改善のための共同技術開発プロジェクトや、その他の取組の支援にあたらせる。Bolze社長兼CEOはその一例として、オイルサンド採掘で発生する油汚濁水を最大98%リサイクルできるGEの水蒸発器技術を挙げた。
現地での、利用者と手を携えた技術開発
Bolze社長兼CEOは、さらにこう述べた。「手ごろな価格で手にはいる持続可能なエネルギーを世界のすべてのひとに提供していくのに必要な資源を取り出すには、技術が不可欠だ。技術開発は、現地でその技術を利用するひとたちと共同でおこなったときが、最もうまくいく。だからこそわれわれは、まさにここカルガリーにわが社の専門的知見を持ち込み、顧客と密接に協力しながら開発を進めることがきわめて重要だと考えている」
また、GE CanadaのElyse Allan社長兼CEOは、こう述べた。「アルバータ州のオイルサンドの開発は、カナダの経済成長にとって欠くことのできないものだ。記録的な数のプロジェクトが同時に進み、それらに対する監視の目がますます厳しくなるにつれ、業界にとっても環境にとってもプラスの結果を得るためには、技術の利用がどうしても必要となる。GEとCOSIAとの協力は、オイルサンド産業にクリーンな技術を適用し、それを商業化していく重要なチャンスとなる」