中国、2014年上半期にすでに年間の水汚染防止目標を達成、同時に3260億ドルの水浄化アクションプランも公表

中国政府は2014年9月24日、中国の水汚染防止対策は2014年の目標を超えて順調に進んでおり、河川や湖沼を浄化するための3260億ドル(約35兆円)のアクションプランを計画していることを発表した。

中国は、今までの数十年間において経済成長を重視し、環境面での監督を怠ったため、工場から産出された有害廃棄物が河川や湖沼の70%に排出され堆積しており、半分以上の地下水が汚染され、厳しい水危機に直面している。

しかし、環境保護部が2014年9月に同部のホームページにて公表したデータによると、2014年上半期で、アンモニア態窒素と化学的酸素要求量の排出量(COD、水中の有機汚染物質の測定値)は、それぞれ2.7%および2.3%削減されたという。これに対して、2014年の全体的な目標は2%の削減とされていたので、すでに目標を上回っていることになる。

上記のデータは、国有の中国証券報が、環境保護部は工業用水として不適切である廃水を含む汚染水を浄化するために、3260億ドルの浄化計画を進めていると報告した際に発表されたものである。しかし、この報道については、環境保護部からはまだコメントされていない。

また、中国の一部の地域、とくに北部では、もともと水資源が欠乏しており、かつ広範囲に汚染されたため、専門家は、中国政府が対策を講じなければ、食糧生産およびエネルギー生成が脅かされる可能性があると指摘した。

なお、中国は、すでに水資源が豊富な南部と中部地域から水を北京など北部に移送する630億ドル(約6兆8000億円)の「南水北調」プロジェクトを立ち上げてきた。