中国山東省、特別整理行動を展開して汚染排出費の徴収管理を強化へ

中国山東省環境保護庁は、2016年6月7日、「全省排汚費徴収特別整理行動及び重点業種排汚費徴収特別査察作業展開に関する通知」(以下「査察通知」と略称)を公布し、山東省全域で集中的に排汚費(汚染排出費、以下同様)徴収特別検査行動および重点業界の排汚費徴収特別査察作業を展開し、排汚費徴収の規範化を促進、排汚費徴収管理を強化することを決定した。

本「査察通知」の要求に基づき、山東省各市の環境保護局は、管轄地域内の全ての汚染排出事業体の2011年から2015年度までの排汚費徴収状況に対して精査を行う。また鉄鋼・石炭企業の2015年度排汚費の査定徴収状況については重点的に査察を行い、各種問題を発見した場合には直ちに是正措置を講じて一つ一つを規範化していく。加えて排汚費徴収作業ファイルを整備し、排汚費を長期に渡って滞納している汚染排出事業体については滞納を完済させ、排汚費の徴収を確保する。

排汚費徴収特別整備期間は、2016年6月から10月までとなる。この期間において、各レベルの環境保護部門が、管轄地域内の全ての汚染排出事業体に、2011年度から2015年度までの排汚費徴収状況について、自ら調査し自ら正す作業を要求する。市レベルの環境保護局は、定期的に管轄区域内の各県が実施する確認・推進・監督作業の展開状況を検査し、問題が多い地域に対して重点的に指導を行う。

この整備期間のうち、鉄鋼・石炭業界の排汚費徴収特別査察段階は2016年6月から8月までとなり、排汚費の査定徴収状況に対する査察のほか、主要汚染物質に対する自動モニタリング設備を全面的に設置するよう要求する。

なお、山東省の多くの地級政府は、2015年の春から2016年春までの約1年間に汚染深刻化の咎で環境保護部に複数回にわたって行政指導(約談)されている。

「全省排汚費徴収特別整理行動及び重点業種排汚費徴収特別査察作業展開に関する通知」の原文は、以下の山東省環境保護庁ウェブサイトにてご覧できる。
http://www.sdein.gov.cn/hjjc/pwsf/201606/t20160607_295954.html