中国、三級水生態環境区分管理体系を構築――343規制地域を確定

中国環境保護部は、2016年6月20日、「水汚染防止行動計画」の関連要求実施を徹底するとともに水環境質目標管理を強化するため、“第十三次五ヶ年計画”期間に改善が必要な中国全土343ヵ所の規制地域リストを公表した。この343の規制地域の範囲は、29の省・直轄市、197の地級市・地級レベル以上の都市および956の県(区・市)に及ぶものとなっている。

「水汚染防止行動計画」で決められた水質目標実現するために、環境保護部は、三級の水生態環境区管理体系を構築した。本体系では、流域―水生態規制区―水環境規制地域の3つレベルの水生態環境区における1784の規制地域の地理範囲および1940の審査断面の水環境目標を明確にした上で、343の水質改善が必要な規制地域が確定された。「水汚染防止行動計画」の水質目標に基づき、343の規制地域のうちV類に満たない167規制地域はすべて少なくともV類まで改善し、同じく49規制地域はIV類に、124規制地域はIII類に改善させる方針である。またその他の既に目標水質に達した規制地域は、水質の悪化・レベルの降格がないように管理する方針。

上記の343規制地域に関わる29の省・直轄市は、既に「水汚染防止目標責任書」に調印した。これらの省・直轄市は、「水汚染防止目標責任書」に従い、343規制地域のうち、2016年までに33、2017年までに45、2018年までに59、2019年までに75、そして、2020年までに131規制地域がそれぞれの目標水質に達成するよう改善しなければならない。加えて環境保護部は、“十三次五ヶ年計画”期間において、上記の343規制地域に関わる地方政府が、基準達成プランを早急に策定し、予防措置および基準達成期限を明確にして期日までに目標達成の確報を行うよう要求している。

「水汚染防止行動計画」は、2020年までに、中国全国の水環境質を段階的に改善して汚染の深刻な水系を大幅に削減することや、飲用水の安全保障水準の向上を維持すること、基準を超える地下水のくみ上げを厳しく制限すること、地下水汚染の急速な悪化を初期段階にとどめること、北京市、天市、河北省・長江デルタ・珠江デルタ地域の水生態環境を好転させること、などの目標を掲げている。

“第十三次五ヶ年計画”期間における中国全国水質改善必要な343の規制地域リストの原文は下記のURLより閲覧できる(中国語:簡体字)。
http://www.zhb.gov.cn/gkml/hbb/bgg/201606/t20160624_355931.htm