GE(2016年9月~11月の主な動向)

GE(2016年9月~11月の主な動向)

年月日 トピックス
9月8日 GE、同社の嫌気性消化ソリューションを北米で提供するにあたってHayward Gordonをプロセス・サポートとミキシング・ノズルの独占サプライヤーにすることで両社が合意したことを発表。この合意により、GEは嫌気性消化タンク、汚泥保持タンク、およびその他多くの廃水ミキシング関連の用途にノズル式ミキシング・ソリューションを提供することが可能になる。
27日 GE、アリゾナ州ジラ・ベンドにあるDoubletree製紙工場にて、GEの先進の水再利用技術である膜分離活性汚泥法(MBR)、すなわちZeeWeedを利用することで1日当たり30万ガロンの水を節水し、それによって同地域の限られた公共下水処理プラントの処理能力に負荷をかけることも無くなり、その結果、自らの生産能力を2倍に増やすことができたことを発表。なお、この製紙工場向けのMBR廃水再利用プロジェクトは米国では初めてのものである。
27日 GE、WEFTEC 2016会期中に、自社のデジタル・ウォーター技術の拡大を発表。現在米国だけでも年間21兆ガロンの水が未確認漏水や配管の破裂などインフラの老朽化によって失われている。そこでこうした問題を克服するためにはデータや予報できる能力が重要だとの認識を踏まえ、水質と水の利用可能性を世界中で向上させるシステムを提供するために、シングル・プラットフォームPredixを通してsofyware-as-a-service(SaaS)を提供することにより持続性のある水の将来を構築することを狙いとしたものである。
27日 GE、自社のZeeLung膜曝気バイオフィルムバイオリアクタ(ZeeLung MABR)技術の1年に及ぶシカゴ首都圏水再生局の実証試験の結果を発表。イリノイ州SkokieにあるO’Brien水再生プラントの能力向上が実証されたという。具体的には、新たなインフラを設置する必要なく、栄養素の除去を強化し、また現存のタンク容量で高度な生物学的リンの除去も可能にしている。
27日 GE財団がニューオーリーンズで高度な製造及び水管理技能者の育成をサポートするための複数年に亘る150万ドルの助成金プログラムを2年前に立ち上げて以降、今までに数百人を育成してきた。具体的にはDelgadoコミュニティーカレッジの現行の水インフラ技術者を訓練するためのプログラムを支援し、同市の上下水道事業の重要な仕事に訓練した者を採用する手助けをしている。昨年度は、269名の求職者が財団支援の技能訓練プログラムに入学し、170名が訓練コースを満了し、88名が雇用されることとなった。
27日 GE,ペンシルバニア州Cranberry TownshipのBrush Creek下水処理プラントにて、そのフットプリントを増大させずに下水処理能力を向上させるために、同社の高性能なメンブレン・バイオリアクターLEAPmbrの採用が決まったことを発表。完成すれば1日の処理量は700万ガロンを超え、さらに州及び連邦のリン及び窒素の厳しい排出規制をも満たすものとなる。
27日 GE、イリノイ州Fox River流域にあるYorkville-Bristol衛生局が、同社の新型の曝気式膜バイオフィルム・リアクター(MABR)であるZeeLungの最初の購入者となったことを発表。選定された理由は、現在の処理プラントのフットプリント以内で処理量を増大でき、しかもエネルギー消費量を削減できることなどであった。2017年に完成すると、世界で最大のMABRプラントとなる。
10月31日 GE、同社の石油・ガス事業と米油田採掘サービスBaker Hughesの統合発表に併せて、水処理事業の売却を検討していることを発表。2017年中盤までに同部門の売却取引を完了する見込みである。
11月2日 GE、食品加工や酪農製品用途向けにブリスター(水疱)フリーの衛生的な逆浸透膜やナノろ過膜のエレメントを新たに開発したと発表。同社のこの膜技術は、酪農及び衛生製品向けのブリスターフリーのものとしては現在利用できる唯一のものである。しかもこの技術は費用対効果にすぐれ生産ロスを極めて少なくするという利点を有している。
9日 環境対策面でスラッジの処分で悩んでしたインディアナ州の鉄鋼メーカーNLMKは、GEの先進の水処理技術やスラッジ脱水のための革新的ソリューションの採用を1年前に決定した。その結果、1年間でNLMKは、2050トンの廃棄物を削減し、更に50万ガロンの水を再利用して冷却水などに利用してきた。こうした取り組みでNLMKは環境への影響を低減しただけでなく、主にスラッジのハウリング(拡散)や処理のコストの低減によってもたらされたコスト削減効果は年間21万ドルに及んでいる。
16日 2016年11月16日、カナダ・アルバータ州のNorth West Redwater(NWR)共同体の新Sturgeon精製所は、同地域を流れるNorth Sakatchewan川への環境影響をできるだけ削減するとともに、精製プロセスでの水使用量を削減するために、この新精製所向けにGEの技術を採用することで決定した。アルバータ州は水の回収と廃液の排出に関して極めて厳しい規制を制定しており、そうした中で、GEの技術は、NWRの持続可能性や環境目標、そして同地域の環境政策に適合した革新的ソリューションを提供している。

出所:GE HPおよびその他資料を基に作成