中国広東省、8箇所の汚水処理場建設を含む「2016年広東省水汚染防止業務計画」を公表

情報筋によると、広東省環境保護庁に公布された「2016年広東省水汚染防止業務計画」(以下、「計画」と略称)は、広州、深セン、佛山など18の市に対して、水系基準到達計画の作成および2016年以降の業務進展状況の定期的な社会への公表を求めた。期日に達しても水質が基準に到達していない地域に対しては、企業名を公表した上での監督を実施し、必要な場合には区域指定の新規事業許可制限などの措置を講じる。全省計画に組み込まれる広州市の水系には、珠江西航路、石井河、珠江後航路が含まれ、基準到達期限年度はいずれも2019年。それぞれの水系の到達基準は、以下のとおり。

  • 珠江西航路:IV類
  • 珠江後航路:III類
  • 石井河:V類

同計画では、2016年末までに、全省の水環境質を国の審査要求にまで到達させるよう要求されている。地表水については、水質の優良レベル(優良レベルに到達またはIII類以上)の割合を80.3%にまで到達させ、劣V類の割合を8.5%以内にまで制御する。また、地級市以上の市街地における黒臭水系(悪臭汚水)で水面に浮かぶ大きな浮遊物、川岸のゴミ、違法な汚水排出口がいずれも存在しない状態の実現についても要求されている。

2016年の新たな計画に基づき、全省計画に組み込まれる広州市の水系には、珠江西航路、石井河、珠江後航路が含まれ、基準到達期限年度はいずれも2019年。各水系の水質改善要求は、以下のとおりである。

  • 珠江西航路:V類→IV類
  • 珠江後航路:IV類→III類
  • 石井河:劣V類→V類

加えて、同計画には、8箇所の汚水処理場の建設、および流渓河・白雲区間の汚水遮断用分岐管の整備工事が含まれている。これらの汚水処理場の建設後、汚水処理能力は1日当たり80万トン増加する見込みである。

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