SUEZ Environment(以下、SUEZ)は2017年2月23日、昨年10月末に売りに出されたGE水処理事業の買収提案を検討していることを明らかにした。同事業の買収を巡り、2度目の競売後もプライベート・エクイティ・ファームを筆頭に数多くの企業が同事業の買収に名乗りを挙げており、今回SUEZが新たに買収候補先の1社に加わった。
SUEZ 広報担当者は、「GE水処理事業は、我が社が掲げる産業市場の成長戦略に合致しており、我が社が探し求めている事業内容である」と述べている。BFM Businessの報道によると、SUEZ は近々GE水処理事業の買収提案を行い、GEは3月中旬までに売却先を選択する。同事業の売却額は20~30億ユーロ(20~30億ドル、約2250~3376億円)になる見通しである。SUEZのCEOを務めるJean-Louis Chaussade氏は、買収に向けて取締役会から満場一致の賛同を得ており、負債と増資を通じて買収資金の調達を検討しているという。
一方、SUEZの競合事業者であるVeoliaのAntoine Frerot CEOは、同社は以前、GE水処理事業の買収を視野に入れていたものの、最終的に買収提案を行わないと結論付けた。SUEZ、及びVeoliaの両社とも、既存の欧州水処理市場の成長が鈍化しており、産業市場の拡大を模索している。GE水処理事業のEBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前・その他償却前利益)は、年間2億5000万ドルから3億ドル(約281億から338億円)に達する。