中国福建省の住房城郷建設庁と生態環境庁は、2018年12月29日、「福建省都市悪臭汚水(黒臭水)対策攻略戦実施計画」を通達した。同計画では、福州市などで悪臭汚水を除去するための具体的な目標や課題が打ち出されている。同計画の主な内容は、以下のとおり。
【主な目標】
2019年末までに、厦門以外の区設置市では既成市街地区域で悪臭汚水の除去を実現する。
2020年末までに、除去効果を強化し、長期的に悪臭汚水の除去率90%以上の地域に実現する。
【主な措置】
都市の国内下水処理システムを改善し、河川や湖への排出口を整備し、下水管網を改装し、そして農村地域、農業及び工業企業による汚染防止を強化する。
その中、工業企業に対しての具体的な対策は次の通り:
(1)工業企業は、下水排出許可を取得して厳しく標準に従って下水を排出する。
新冶金、電気メッキ、化学、捺染、原薬生産などの工業企業からの重金属を含む、分解しにくい下水及び工業企業からの高塩素廃水は都市生活下水処理施設に排出してはいけない。工場下水のため下水処理場が基準を満たすことができない場合、2020年末までに工場をシャットダウンするものとする。全ての工業団地は集中下水処理施設を建設し、基準を満たして円滑に処理できるようにする。
(2)浚渫を実施し、水域と海岸線のゴミを管理し、水域の生態系を修復、生態系の基底流を確保し、生態系への水供給のために再生水と雨水の使用を促進する。
(3)下水処理の査察と検査のメカニズムについて強化する措置も打ち出されている。都市悪臭汚水除去ための環境保護特別措置、定期的な水質モニタリングの実施など。
なお、「福建省都市悪臭汚水(黒臭水)対策攻略戦実施計画」の原文については、以下のURLより
閲覧可能である(中国語簡体字)。
http://hbt.fujian.gov.cn/zwgk/shjgl/201901/t20190104_4733366.htm