タイPCD、政府庁舎からの排水を検査した結果、60%以上で基準値オーバーを確認

タイ天然資源環境省は、2019年12月6日、国内の政府庁舎における排水の検査結果を発表した。それによると、検査した60%以上の政府庁舎からの排水が基準値をオーバーしていたことが分かり、模範的モデルとしての改善が急がれるという。天然資源環境省・公害管理局(PCD)のプラローン・ダムロンタイ局長の発表によると、2018-2019年(仏暦2561-2562年)にバンコク首都圏地域にある政府庁舎からの排水を検査したところ、法定基準値を超える排水が全体の60% に達していることが分かった。そこで、フォロー及び検査義務を担う機関であるPCDが、上記の機関に以後効率的かつ基準に適合するよう廃水処理システムを改善・是正させるための関連処置をとることになった。

プラローン氏によると、2020年(仏暦2563年)にPCDが第1-16地域環境事務所と共同で政府庁舎、国営企業、公共団体、教育機関、病院及び国の監督下にある独立機関の建物からの排水を検査し、廃水管理の模範的なモデルとなるよう改善を促す予定である。現在、バンコク地域の86機関、地方の102機関を合わせた188の機関がプロジェクトへの参加を表明している。プロジェクトでは各機関の建物からの排水の実地検査を行い、廃水管理及び廃水処理システム管理方針に関して技術的アドバイスを提供して、法定基準に適合する廃水処理を実現し、自己開発を通じて廃水管理面の模範的なモデルとなれるよう指導する予定である。またプロジェクトが終了すれば、所定の基準に基づく改善結果を評価し、評価基準を満たす政府庁舎を公表して、廃水管理面のモデルとして各部門に紹介する。

上記の処置は行政機関の自覚を促し、行政機関の廃水管理方針を定める上で重要な施策であり、廃水処理システムの管理及び稼働を常に効率的に行うと共に、その実施方針を組織のスタッフに伝達して行政機関の廃水管理に関与させ、水源への廃水の排出を減らし、模範的モデルへの改善を通じて組織のイメージ向上に資するものであるとPCDは説明している。すなわち、各部門による起点における廃水管理を推進する重要なメカニズムの1つとして、廃水管理及び水源の水質保全、回復に一致団結して取り組むことで、コミュニティが今後水源を持続可能な形で利用できるようになると、プラローン氏は述べている。