Suez Environnement、全子会社の商号を“Suez Environnement”に統一

Suez Environnementグループは70カ国において40もの商号(SITA、Degrémont、Lyonnaise des Eaux、AGBAR、Aqualogy、United Water、Ondeo Industrial Solutions、SAFEGE等)のもとに事業を展開しているが、2015年3月12日、今後すべての子会社の名称を単一の商号“Suez Environnement”で統一することを発表した。なお、一部で噂されていた“Suez Environnement”という本社名称そのものの変更は否定された。

上記のブランド統一化はSuez社の経営戦略改革のひとつであるが、この改革は特に海外事業の再編に伴うもので、その目的は次の3点である。

  • Ÿ複数の商号を単一化することにより、特に国外の顧客や法人顧客に対して事業主体のアイデンティティを認識しやすくし、商業上の効率を高める。
  • Ÿ地方公共団体あるいは法人顧客の新たなニーズに応える。顧客は、新たな環境的・社会的課題に対処し、インテリジェントで持続可能な都市を設計・管理し、資源を節約し、環境フットプリントを縮減し、気候変動防止政策に適応し、再生資源を生産ラインに組み入れ、代替資源を確保し、かつ廃棄物の有効利用を促進するためのグローバルなソリューションを望んでいる。
  • Ÿ循環型経済への移行に向けた課題に取り組むために、グループの様々な活動を収斂させる。実際、天然資源(水、エネルギー、一次資源)の逼迫への懸念は非常に大きいことから、消費中心の論理から、利用‐再利用をベースとする論理へとシフトするために消費・生産モデルを見直さなければならない

Suez Environnementグループの事業は、これまでは水と廃棄物を中核として構造化されてきたが、今後は次の4つの活動を主軸として資源の持続可能な管理を目指す。

  • Ÿ水サイクルの包括的管理
  • Ÿ廃棄物のリサイクルと再利用
  • Ÿ水処理ソリューション
  • 都市と国土の持続可能な整備のためのコンサルティング

同グループは3月13日以降、単一商号への統一と新戦略を周知するためのキャンペーンを1000万ユーロを投じて16カ国で実施する。なお、同グループの事業規模の指標となる主な数字は次のとおりである。

  • 浄水事業の受益者:6500万人
  • 飲用水供給事業の受益者:9200万人
  • 淡水化された海水から製造された飲用水の供給事業の受益者:1000万人
  • 再利用された廃棄物1400万トン
  • 廃棄物を利用した発電電力量:5138GWh/年
  • 法人顧客数:32万3000
  • 資源事業に係る研究・開発(R&D)への投資額:7400万ユーロ

なお、この度の商号統一と併せて企業ロゴも刷新された(下図)。

suez