富士フイルムなどが進めるREvivED waterプロジェクト、スペインおよびソマリランドにおいて電気透析による淡水化の実証試験を開始

2018年3月22日に発表されたところによると、飲料水の安価な製造方法の確立を目指し富士フイルム欧州法人が主導する共同研究開発プロジェクト“REvivED water”(以下、「本プロジェクト」)が2018年、電気透析による海水淡水化の実証試験を開始するという。欧州6か国から10のパートナーが参画し、共同で進める本プロジェクトは、低エネルギー飲料水ソリューションの開発を目的としてEUが進める「Horizon 2020プロジェクト」による資金提供を受けたもので、海水淡水化の新たな標準として電気透析技術の確立を進めている。


図 REvivED waterプロジェクトの参画組織

スペインで逆浸透法と電気透析法を組み合わせた淡水化システムを実証

本プロジェクトを主導するFUJIFILM Manufacturing Europeは、独立した海水淡水化システムとしても、他の淡水化技術と組み合わせても使える電気透析プロセスの可能性に注目している。電気透析プロセスは、既存の逆浸透(RO)システムの前処理として組み込むことができ、そのメリットとして、消費するエネルギーとコストを削減しつつ、同じ量の海水からより多くの飲料水を生み出すことができる。本プロジェクトには最近、スイスの水処理会社であるTrunz Water Systems社(本社:シュタイナハ)が新たに加わった。欧州、アジア、アフリカ、中南米、太平洋地域に販路を有する同社は今後、電気透析と逆浸透技術を組み合わせるメリットを実証するべく、スペインにおいてパイロットプロジェクトを実施するという。予定では、2018年末までにパイロットシステムは稼働を開始する見込みである。

ソマリランドで太陽光発電によるスタンドアローン電気透析淡水化システムを実証

本プロジェクトはこの他にも、太陽光で動作する農村向けの小規模なスタンドアローンの海水淡水化システムの実用化も進めている。ターゲットは主に、開発途上国の送電線が引かれていない地域であり、このような地域に本システムが導入されれば、太陽光を利用して、汽水から飲料水を生み出すことができる。本プロジェクトでは現在、同システムの初めての実証機をアフリカ・ソマリランドに建設しており、2018年5月にも試験運転が開始される予定である。

図 REvivED waterプロジェクトの実証試験の場所と内容
(REvivED waterプロジェクトのホームページ[1]

[1] http://www.revivedwater.eu/sites/default/files/inline-files/REvivED%20water_Poster_v26.02.2018_web.pdf

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