オーストラリア政府、都市部の水改革のディスカッション・ペーパーを発表

オーストラリアの生産性委員会が発表した、ディスカッション・ペーパーによると、効率的な水市場がないことが、都市部の水管理の主な問題だという。「都市の水改革に向けて」と題するディスカッション・ペーパーでは、政府(計画、供給、配分および販売を行なっている)が水資源に対する消費者の価値をあまり理解せずに、給水のための投資や利用できる水の管理をしていると指摘する。

うまく機能している都市部の水市場は、時宜にかなった投資信号を送り、幅広い革新的給水オプションや、消費者に対し様々な水商品およびオプションを提供でき、全国の水資源を一層有効利用できるようにする。さらに、公平性、健康、安全や環境目標を妥協せずに、このようなことが達成できるという。

料金制度で運営費用や水インフラ投資費用の埋め合わせをしている。しかし、水不足のときに消費者に水の利用を控えてもらうように、水不足が料金に反映されていない。むしろ水の利用を規制して、都市部の消費者の利用目的・好みを無視することで、需要を管理している。

ディスカッション・ペーパーでは、水改革で調査が必要な点として以下のように挙げている。

  • 水不足という信号および、水資源の配分(消費者が水の利用規制を軽くしてもらう代わりに、料金を余分に払うなど)を水道料金に反映させる。
  • 地方・都市の水取引における人為的障害を取り除く。
  • 都市部の給水および販売において競争の妨げになるものを取り除く。

このディスカッション・ペーパーは、下記より入手可能。
http://www.pc.gov.au/research/commissionresearch/urbanwaterreform