メキシコ環境省、深刻化する水不足問題に対して節水対策を州政府と地方政府に要請

メキシコ全土を熱波が襲っている中、環境・天然資源省(SEMARNAT)のエルビラ大臣は、州政府および地方自治体政府に対してビジネスおよび個人による水の使用抑制と、これまで以上の節水プログラムの実施を要請した。

2008年5月7日に発表された声明の中で同大臣は、連邦政府としては特に農業ビジネスによる水の使用に注目しているという。その声明によれば、メキシコでは水供給量の77%が農業によって消費されているという。

エルビラ大臣は、「カルデロン政権にとって水は国家安全保障問題であり、政府のすべてにレベルにおいて我々は、残っている液体を保護し、使用しリサイクルする義務がある」と述べた。現時点で計画は予備的かつ自主的であり、同大臣によれば、現在、連邦政府および州政府が具体的な節水対策を策定中であるという。

メキシコの州法と連邦法は共に、水の誤用や悪用に対してある範囲の罰則を科しているが、通常罰則が適用されることは稀である。しかし、今春、メキシコの何ヶ所かで記録的に高い気温が観測されており、水の供給に問題が生じている。たとえば、米国のテキサス州と国境を接するコアウィラ州ではこれまで最高の気温である49.2℃を4月に記録した。

メキシコ北部のタマウリパス州のトウモロコシ農家のようないくつかの農業地域では、熱波によって干ばつが生じている。環境大臣によれば、環境省はこのような状況のもとで水の利用を制限するメカニズムを州政府と共同で機能させることを望んでいるという。これに関して同大臣は「新たな技術によって水の消費を最適化するプログラムおよび提案を提供するよう州および自治体当局に対し要請している」と述べた。

同大臣はまた、メキシコでの水の回収と処理プロジェクトへの投資を外国企業に呼びかけていることを繰り返した。水利用を改善するためのいくつかの開発が昨年策定された「国家水力プラン2007から2012」の下で提案されている。同大臣によれば、この水力プランは6月にスペインのサラゴサで開催される国際水会議に参加する106ヶ国に対して提示されることになるという。この目的はプロジェクトの促進とヨーロッパからの投資を引き出すために国際会議を利用することであるという。

更なる情報についてはスペイン語であるが、以下のURLを参照のこと。
http://www.semarnat.gob.mx/Pages/inicio.aspx