UAEのアブダビ、再生可能エネ導入目標を設定――太陽光発電による淡水化もはじまる

アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国は、2009年1月19日から21にかけてUAEの首都アブダビ市でひらかれた「世界未来エネルギー・サミット」というフォーラムの冒頭において、同首長国が2020年までに電力の7%を再生可能エネルギーでまかなうことに決定したことを明らかにした。この3日間のフォーラムでは、アブダビ首長国の政府系機関であるアブダビ未来エネルギー公社が主導するエネルギーと環境のさまざまなイニシアティブ――マスダール計画――の内容が紹介された。

 

このフォーラムでアブダビ未来エネルギー公社のSultan Ahmed Al Jaber CEOは、7%という再生可能エネルギー導入目標は、向こう10年間に60億ドル(約5500億円)ないし80億ドル(約7300億円)の市場を創出することになるだろうと述べた。

同CEOはさらにこうつづけた。「これは、国内外の多くの企業にとって大きなビジネス・チャンスを意味している。この目標は、経済を石油とガスが支配しているOPEC加盟国のひとつが発した大胆なメッセージであり、アブダビ首長国の指導部が環境問題に責任ある行動をとることの証しでもあって、世界のこの地域における再生可能エネルギーの長期的見通しをますます確かなものにするにちがいない」

再生可能エネルギーが電力供給量に占める割合は、アブダビ首長国ではまだ微々たるものにすぎない。同首長国を含むUAEは、全体として、エネルギーにおいても電力においても1人当たりの消費量が世界で最大の国のひとつである。

UAEは、2009年1月26日に正式発足した国際再生可能エネルギー機関の設立メンバーのひとつで、Al Jaber CEOは、アブダビが同機関の本部の誘致計画書を提出する予定であることを明らかにした。

 

フォーラムの開催中に、アブダビ首長国は再生可能エネルギーの利用に関してもうひとつの発表をおこなった。それは、UAEで初の太陽光発電による淡水化プラントの立ち上げである。UAEは消費する水のほとんどを、エネルギー集約型の淡水化処理に頼っている。アブダビ市からおよそ180マイル離れたところにあるこの淡水化プラントは、日量約1万5000ガロンの淡水を生産することができる。

 

アブダビ未来エネルギー公社はフォーラムで、エネルギー技術の開発に関する国際協力についても触れた。それによると同公社は、インド洋西部のセーシェル共和国とのあいだで、同共和国のマーエ島における風力発電開発に関する協力で合意した。この開発計画の当初の目標は、マーエ島のエネルギー需要の10%~15%を風力でまかなうことにある。同公社とセーシェル共和国は、この協力プロジェクトによって生じる排出削減クレジットを販売することを計画している。

タグ「」の記事:

2019年12月20日
チリの銅開発公社Codelco、丸紅のコンソーシアムが落札していた淡水化プラント建設の入札をキャンセル
2019年10月15日
チリの銅公社Cochilco、2018年度の銅鉱山での地表水、海水、再利用水の使用状況を発表
2019年7月27日
ラテンアメリカ淡水化及び水の再使用協会ALADYR、ペルーでの淡水化推進を強調
2019年7月24日
太陽光蒸気発生システムでほぼ100%の脱塩を実現――モナシュ大学
2019年6月20日
チリの銅鉱山会社AMSA、5億米ドルの淡水化プラントを建設すると発表