アメリカでIBMの参加による「スマート・ウォーター・グリッド」の試みが始まる

水関連技術の普及促進をめざす業界団体の水改革協議会(Water Innovations Alliance)はこのほど、IBMが同団体の理事会に加わったことを明らかにした。IBMはまた、水管理に関するよりよい意思決定を可能にするための技術プラットフォーム、標準、および方法論について討議する小委員会、Water IT Subcommitteeの座長も務める。

水改革協議会はすでに2009年5月18日、ニューヨーク市でこの小委員会の第1回の会合をLivingston Securities LLCとの共催でひらいている。

IBMの参加について、同協議会の共同設立者でもあるF. Mark Modzelewski理事長はこう述べている。「このイニシアティブにおいてIBMにリーダー的役割を果たしてもらうことにより、全国規模のスマート・ウォーター・グリッドを創設するというわれわれの使命をさらに前進させることができる。IBMに積極的に参加してもらえるのは、よろこばしいことだ。官も民も含めたすべての参加者が、共通のプラットフォーム、共通の標準、共通の専門的認識のもとで水の情報技術の創設にともに取り組むことがきわめて重要だ」

Modzelewski理事長のいう水の情報技術、すなわち水ITは、最近とみに注目をあつめている分野で、水の供給にデジタル技術を活用し、よりよい意思決定、エネルギーとコストの節約、および信頼性と安全性の向上に役立てることをめざしている。具体的には、河川や帯水層などの自然の水源から上水道にいたるまでのあらゆる水供給の形態を超え、気象パターンの影響を克服した仮想の「グリッド」、すなわち水供給網を構築することを目標としている。

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