Veolia Water、ブラジル石油公社から浄水・リサイクル施設を受注

Veolia Waterは2009年9月15日、傘下のVeolia Water Solutions & Technologiesとブラジルの水処理エンジニアリング会社Enfilとが50%ずつ出資した合弁企業が、Pernambuco州IpojucaのAbreu e Lima精油所に浄水・リサイクル施設を供給・建設する契約をブラジル石油公社Petrobrasから獲得したことを明らかにした。この契約でVeolia Water側が受け取る金額はおよそ1億1900万ユーロ(約161億円)となる。

Abreu e Lima精油所は現在建設中で、完成後は、ブラジルとベネズエラで産出する原油を処理しておもにディーゼル燃料を生産する。

この製油所に建設される浄水・リサイクル施設は、毎時2100立方メートルの上水と、毎時580立方メートルのリサイクル水を、施設内の利用に向けて供給することになっている。

今回のプロジェクトは、Veolia Water Solutions & Technologies BrazilがPetrobrasから受注した12番目のもので、この数ヵ月間に同社は、REPAR精油所の浄水プラントや、REVAP精油所の廃水処理プラントを受注している。

Abreu e Lima精油所の浄水プラントでは、精油所で使用する水のおよそ3分の1をリサイクルする。このため、ボイラー給水や脱ミネラル水をつくるための5段階の水処理ユニットや、脱水スラッジ・ユニットが使われることになっている。

具体的には、Veolia Water Solutions & TechnologiesのMULTIFLOを使った凝集や、向流ラメラ沈殿、多媒体フィルターと粒状活性炭、極性転換方式電気透析、およびイオン交換樹脂システムなどの技術が動員される。運転開始は2011年に予定されている。

このプロジェクトについてVeolia WaterのAntoine Frérot CEOは次のように述べている。

「Petrobrasは世界でも最大級の石油・ガス会社で、そのPetrobrasから、Veolia Waterは新規の大きな契約をいただいた。これは、産業向けの浄水・リサイクルでわれわれが積み重ねてきた技術的経験のすべてを必要とするものだ。生産コストの最適化と環境への取組という顧客の課題の解決に貢献するには、こうしたソリューションが不可欠だと信じている」