Siemens、中国江蘇省の廃水処理施設にMBRシステムを導入――太湖の水質汚染改善に貢献

Siemens Water Technologiesは、中国江蘇省にあるWuxi Xinchengプラントへの廃水処理システム導入契約を受注した。Siemensは、同社がもつメンブレン・バイオリアクター(MBR)システムを導入して、既存の廃水処理施設を刷新する。これにより、Wuxi Xinchengプラントの処理能力が向上し、Wuxi New Districtの工業団地に進出している100社以上のハイテク企業から排出される廃水の処理状況が改善される。同工業団地では、廃水排出量が毎年20~25%増加している。

 

Xinchengプラントで利用されるMBRシステムは、微生物を利用した従来の活性汚泥法と、SiemensのMemcor膜を組み合わせた技術である。同システムにより、廃水中に含まれる窒素およびリンを除去することができる。

MBRシステムは面積をとらずに設置することができ、従来の技術で利用していた面積の4分の3の面積があれば、設置できる。これは、既存のプラントを改修してMBRシステムを導入する際の、重要なポイントである。SiemensのMBRシステムは、世界の70ヶ所以上の施設で導入実績がある。同社は、受注から12ヶ月以内に、MBRシステムの導入を終える予定である。

 

Xinchengプラントに導入されるMBRシステムは、3万m3/日の廃水処理能力を持ち、処理された水は、同国のClass I-A水質基準を満たす。浄化された水は、太湖へと流される。太湖は、人口過密地域である揚子江デルタに位置しており、近年、汚染が深刻化している。太湖の水質汚染悪化を受け、江蘇省は太湖周辺地域の下水処理施設の整備に着手している。

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