Siemens Water Technologies社の産業セクター担当副社長であるDave Spyker氏が2010年1月上旬明らかにしたところでは、同社はニューハンプシャー州マンチェスターに本拠を置くIndustrial Process Machinery (IPM) 社を2009年12月31日までに買収し、これによってSiemensの産業分野での脱水装置の販売がさらに拡大されるという。今後、Siemensは、IPMのフィルター装置類の販売を主に鉱業分野を対象に広く世界に向けて展開してゆく。具体的な販売目標として、世界の採鉱及びプロセス産業を対象にスラリー(泥や粘土などが混じった懸濁液)脱水用の大容量フィルター装置を100機以上販売するとしている。
Spyker副社長は、「IPM社は鉱業市場ではそのフィルター装置で名声を馳せており、今回の買収を契機としてSiemensグループのフィルタープレス製品(圧搾濾過器)とその関連サービスの品揃えが豊富となり、従来の鉱業市場はもとより、化学産業や土壌修復サービスなど他の産業市場でグローバルな展開が期待できる」と述べた。
買収されたIPM社は今後も、Siemens Industry Solutions部門の一事業部であるSiemens Water Technologies社の傘下で、事業を続ける。一方、Siemens社は、従来より採鉱産業を対象に統合されたソリューションを提供してきており、そのサービスの範囲は、掘削、搬送から選鉱そして二次加工プロセスにまで至っている。
IPM社としては、フィルタープレス・サイクル時間がさらに短く高速移動を可能とし頑丈で高度に自動化された独特なフィルタープレスの製品ラインを提供し、それによってユーザーがコスト削減できることを意図して取り組んでいる。このIPM社のフィルタープレスは、Siemens社のJ-Pressといたフィルタープレスを含む同社の既存の脱水製品ラインに組み込まれる予定である。