マレーシア天然資源環境省のTan Sri Joseph Kurup副大臣は、2010年4月7日、“2010年水資源管理セミナー(Water Resource Management Seminar 2010)”の開会の場で、同省が主導して、国家水資源環境政策を策定することを明らかにした。Kurup副大臣によると、同政策は、特に、持続可能な水資源管理のための新たな制度の設立やメカニズムの導入に焦点を当てたものになるとのことである。また、副大臣は、新たな政策の策定とは別に、あらゆる面から水資源管理を見直すことが必要であるとも語っている。
Kurup副大臣は、「我々は、劣化しつつある水資源の保全および再生のため、関連する全てのイニシアチブを管理、調整するための新制度設立の可能性について調査する。重要なことは、政策の修正に加え、人々のニーズを満たすこと、つまり手頃な価格で水資源を入手できるようにすることである」と語っている。
Kurup副大臣によると、政府はすでに積極的に統合的水資源管理プログラムを実施している。また、首相府の経済計画部と灌漑排水局(DID:Department of Irrigation and Drainage)は、統合的水資源管理を効率的に実施するための調査をすでに完了している。DIDは、社会の認識を高め、キャパシティ・ビルディングを促すための9つの施策をすでに実施している。さらに、DIDは、エンジニアニアリング会社であるRanhill Consulting Servicesに対して、2000-2050年国家水資源調査(National Water Resources Study (2000-2050))の見直しと国家水資源政策の策定のためのコンサルティングを委託しており、これらの作業は2010年10月に終了するとのことである。