独ジャーマン・ウォーター・パートナーシップ、ロシア水道協会と協力協定を締結

ドイツのジャーマン・ウォーター・パートナーシップ(GWP)は、2010年10月20~23日にモスクワで開かれた<ピュアウォーター2010国際フォーラム>で、ロシア水道協会と協力協定を締結した(以下のリンクに、GWPのプレスリリース)。プーチン首相は個人的に、GWP訪露団に謝意を表した。
http://www.germanwaterpartnership.de/images/pdf/presse/PMs_gwp/gwp_pm_11_2010.pdf

ロシアでは、水資源のもつ意義が政治的社会的に重みを増してきている。今回の会議に、同国幹部級の政治家が参加したことにも、そういう事情が反映している。プーチン首相もこの会議でスピーチし、環境や水域保全の重要性に触れるとともに、貴重な資源に対する責任ある取り扱いを強調してみせた。

一方、GWPのM.ベッケライト理事長の講演は、ロシアの担当閣僚とプーチン首相の講演の間にはさまれる、という栄誉に浴した。このように同首相は、GWPにたいへんな気配りを示しただけでなく、千名以上のドイツの水事業関係者をロシアに連れてきたGWP理事長に対し、心のこもった握手を求め、感謝の意を表したのだった。

GWPと精力的な協力関係を促進したいとのロシア側の意思は、ベッケライト理事長とロシア水協会のS.オルロワ会長の間で結ばれた協力協定の文言にもみてとれる。

他方、2009年開催の第1回ピュアウォーター会議で、すでにGWPは、ロシア全国上水道組合と今後の協力関係について合意している。同組合のF.カルマジノフ会長もこのたび、ベッケライト理事長と会談し、合意内容を具体化して中身を詰めるとともに、飲料水分野だけでなく下水処理分野でもドイツの水事業者と協力を深めていきたい、との希望をGWP側に再度伝えた。

GWP内で、ロシア方面の任務を担当しているのは、ロシア・フォーラムである。GWPでは、重点地域別に16の作業部会(マグレブ、トルコ、ベトナム、ブルガリア、中国、湾岸諸国、インド、イラン、ヨルダン、クロアチア、メキシコ、ルーマニア、ロシア、ウクライナ、中央アジア、アフリカ)を編成しているが、そのうちの1つである。

GWP請負事業者グループは2010年夏、ロシアの高級保養地ソチで下水処理施設を建設する契約を落札した。これなどは、GWPという傘を使った、ドイツ水企業による共同作業の第一弾のロシアでの成功例である。

GWPは、数多くのドイツ水企業、水研究機関、上下水道組合等が進める官民共同イニシアチブで、ドイツ5省(研究、経済、環境、国際協力、外務各省)も参加している。

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