韓国、2012年から下水処理場における放流水の水質基準を大幅に強化へ

韓国環境部は2010年11月上旬、公共水域の水質を保護するために2012年から下水処理場における放流水の水質基準を強化すると発表した。今までは総窒素(total nitrogen)及び総リン(total phosphorus)の水質基準を冬に限っては下向きに緩和していたが、そうした規制を廃止することを決定し、「下水道法」の大統領令及びその下位規則を改定し公布した。今回発表された改定案は以下の通りである。

  1. 下水道で使用される資材や製品は、下水道の安全性及び処理を効率的に行うために、下水道の水質基準を満たす製品のみに対して使用を許可する予定である。
  2. 放流水の水質基準の一環として2011年1月1日から新たに生態毒性に対する定期検査を実施する予定であり、検査にかかる費用としては1回に約50万ウォン(約4万5000円)を適用すると共に毎月1回以上実施する方針である。
  3. 今までは、冬において水温の低下により総窒素と総リンが除去される傾向を考慮し、冬に限っては総窒素と総リンの水質基準を緩和していた。しかし、最近下水道に対して持続的に整備作業を実施することにより、下水処理場を効率的に管理できる見込みであるため、冬において運営的な管理を通じて総窒素及び総リンを除去できるようになる。これにより、環境部は1日当たり500㎥以上の公共下水処理場に対して2012年1月からは、冬に限って下回っていた総窒素及び総リンの水質基準を廃止した。
  4. 具体的に、冬において60mg/L、8mg/Lであった総窒素及び総リンの水質基準が、20mg/L、0.2~0.5mg/Lの水準へと改定される予定である。

環境部は、今回発表した「下水道法」の下位法令について、関連する業界の意見を聴取した後、2011年から本格的に実施する予定であると述べた。

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