ウクライナの飲用水の品質は危機的な状況にあると検事総長が言明

「我々の家庭に水を供給している河川流域には、工場や公共事業から数百万トンもの汚染物質が排出されている。ウクライナ国内には7万3000件以上ものこうした汚染源が存在する。しかし浄水場は地域によって老朽化が90%にも達しており、必要な水質を確保できる状況にない。現在、88%もの河川及びその流域が、ウクライナの水質等級で『悪い』から『危機的』な環境状況に分類されている。これは飲用水の品質を管理する際に、欧州連合では63件の指標に基づいているのに対して、ウクライナでは僅か28件の指標しか用いていないことによる」ウクライナ最高検察庁の「水資源環境状況及び自然保護法の遵守に関する問題」拡大部会で、Pshonka検事総長がこのように発言した。

特に汚染が激しい河川には、ドニエストル川(Dniester)、ドナウ川とその支流の他、国民の生活活動を維持する上で戦略的に重要な位置づけにあるドニエプル川(Dnieper)も含まれる。

Pshonka検事総長の指摘によると、飲用水が危機的な状況にあるにもかかわらず、関係省庁は状況の改善に向けて必要な努力をせず、何よりも各地域の浄水場を改修及び設備更新するために割り当てられる予算が十分でないという。