Veolia Water North America米国カリフォルニア州リアルト市で30年間にわたる上下水道管理業務を受注

Veolia Water North Americaは、2013年1月31日、米国カリフォルニア州のリアルト市およびRialto Water Services(RWS)*から、リアルト市における上下水道の管理業務を受注したことを発表した。同契約は今後30年間にわたるもので、これにより約3億ドル(約280億円)の売上が見込まれている。

今回の契約では、米国では珍しい官民連携コンセッション方式が採用され、リアルト市の財政状況の強化およびインフラの改善を目的としている。このコンセッションの一部として、RWSは、リアルト市の上下水道管理をVeolia Water North Americaに委託した。

資金調達としては、これまでにはあまり見られない方法を採用している。リアルト市は、RWSとの契約を介して、3500万ドル(約32億8300万円)の前払い金を受け取り、且つ今後の上下水道システムの改善費用として4100万ドル(約38億4500万円)の資金を確保した。このRWSによるコンセッションにより、民営化によらない老朽化した施設への資金の補填が可能となる。施設の所有権および管理権ならびに水道料金に関する透明性は、リアルト市が保持することになる。上下水道管の修理や交換、新しいインフラの設計、耐震補強などがこのコンセッションで得られた資金により賄われる。また、地元の経済成長および雇用を支える年間リース料によって、リアルト市の財政も強化されるだろう。

Veolia Waterは、プレスリリースの中で今回の契約に対して次のように述べている。「今回の官民連携パートナーシップは、他の米国の都市に対して1つの見本となるものである。持続可能な水管理、および社会的・経済的な発展を支援する今回の連携である“ブルー成長戦略(blue growth strategy)”は、インフラの老朽化、経済成長の鈍化、歳入の減少などの問題に直面する他の都市も見習うことができるだろう」

* Table Rock Capital(サンフランシスコに本社を置く、官民連携のインフラ整備に対するファイナンスに特化したプライベート・エクイティ)およびUllico(ワシントンD.C. に本社を置く、米国の労働組合が運営する保険および投資会社)の関連会社により設立された特別目的会社(special-purpose company)。

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