米環境保護庁(EPA)は2020年2月20日、安全飲料水法(SDWA)の汚染物質候補リスト4(CCL 4)から選定した8物質のうち、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)とペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)の2物質を規制することを予備決定したと発表した。残りの6物質は規制しないとしている。EPAは3月10日付け官報でこの予備決定を告示するとともに、2020年5月11日を締め切りとして、それらの予備決定に対する意見公募を開始した。
今回、EPAの予備決定の対象となったのは以下の8物質である。
- PFOA
- PFOS
- 1,1-ジクロロエタン
- アセトクロール
- 臭化メチル(ブロモエタン)
- メトラクロール
- ニトロベンゼン
- RDX
SDWAは、規制対象物質の優先順位づけを促進するために、EPAに対して5年ごとにCCLの発行を義務付けている。CCLは1から4まであり、CCL 4は2016年11月17日に発行された。そこには109種の汚染物質が収載されている。
EPAは、同法にしたがい、5年ごとに少なくとも5種のまだ規制されていない汚染物質をCCLから選定し、第一種飲料水規則(NPDWR)で規制するか否かを決定する。規制が最終決定されると、その物質のNPDWRの提案と公布に向けたプロセスが開始されることになる。
今回の告示では、上記8物質の規制に関するEPAの予備決定と、その決定の根拠となった文書が提示されている。
なお、EPAは2019年2月に公表した「ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物(PFAS類)行動計画」において、飲料水中のPFOAとPFOSに対する規制措置を講じることを「EPA優先アクション」のひとつに挙げている。
【関連URL】
CCL 4と収載物質の規制決定に関するEPAのウェブページ:
https://www.epa.gov/ccl/regulatory-determination-4
2020年3月10日付け官報:
https://www.govinfo.gov/content/pkg/FR-2020-03-10/pdf/2020-04145.pdf