Veolia、Genesis Waterと提携し、世界の鉱山企業に鉱滓管理のターンキー・ソリューションを提供

Veolia Water Solutions & Technologiesは2014年1月14日、高速脱水システム(RDS)のパイオニアとして知られるGenesis Water(本社:コロラド州デンバー)と提携を結んだことを公表した。この提携により、VeoliaはGenesisの独占パートナーとして、鉱山企業の鉱滓管理の改善、水リサイクル、および鉱滓池への依存度の低減に役立つGenesis RDS技術を世界の鉱山向け水市場に展開し、規制の要求条件を満たしつつ持続可能なソリューションを提供していく

これについてGenesis WaterのRob Krause CEOはこう述べている。「Genesis RDSに使われているユニークな技術は、Veoliaが現在もっている鉱山向け水ソリューションのポートフォリオを補完するもので、これにより、Veoliaの顧客が抱える鉱滓管理の問題に対する解答をターンキー方式で提供することができる。われわれのシステムは、鉱山の操業に必要な水の回収とリサイクルの能力を飛躍的に高め、鉱滓池の内容物の処分や容量の増加に役立てることができ、ひいては鉱滓池そのものへの依存度を低減することができる」

鉱山操業に新たな可能性を

鉱山の操業はこれまでずっと、微粒子状の流体鉱滓の脱水に鉱滓池を使ってきたが、これは、環境面でも、また操業の規模が制限されるという点でも、問題があった。鉱滓池という非効率な方法を使っているかぎり、鉱山の操業をつづけるにはより広大な土地の確保が必要になり、また、そこに新たな池をつくるにも、規制当局の許可を得なければならない。池には水量負荷がかかり、また、最終的には原状回復の必要がある。こうしたことはすべて、環境へのストレスとなる。

今回の提携について、Veolia Water Solutions & TechnologiesでMining and Primary Metals部門のグローバル・マーケティングを統括するChris Howell氏はこう述べている。「Genesis RDSは、われわれの顧客の鉱滓管理コストを低減する新たな持続可能なアプローチをもたらしてくれる。鉱滓管理と水の回収は、どのような鉱山の操業にとっても決定的に重要な要素であり、鉱滓池への依存度を低減することができれば、それが世界中の鉱山操業に新たな可能性をひらいてくれる」

Genesis RDSの特許技術は、浚渫物を高速処理で100%脱水し、そこに含まれる1ミクロン以下の粒子を分離することができる。このシステムは、最小のエネルギーでメンテナンスなしに連続運転が可能で、水が直ちに回収できるほか、残された固形物は積み重ねて輸送することができるため、効率的に取り扱うことができ、さらに、それを処理して砂利、砂、土などの有価物を回収することができる。この技術は、鉱業が抱える多くの問題を、最も厳しい環境基準を満たす持続可能な仕方で解決するのに役立つ。

このGenesis RDS技術を、Veoliaは鉱業界にもつ広範な顧客のネットワークを通じて世界中の鉱山に紹介していく。今回の提携合意にもとづき、VeoliaはGenesisのRDSシステムを世界の鉱山操業現場に展開していくことになる

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