パラグアイの上下水道整備プロジェクト、イスラエルの国家水資源大臣が技術支援及び融資の意思を表明

2014年3月、イスラエルの国家水資源大臣及び、世界の水インフラ事業に参画しているイスラエル水道公社Mekorot代表らがパラグアイを訪問し、パラグアイの公共事業大臣及び同国の水インフラ関連機関代表と面談した。3月20日にはパラグアイ大統領を表敬訪問し、パラグアイの上下水道整備プロジェクトへの参加意向が表明された。尚昨年10月、パラグアイの商工業大臣がイスラエルを訪問し、ネタニヤフ首相と会談している。

パラグアイ公共事業省では、2014年中に以下のプロジェクトを開始する予定で、現在公共事業省及びパラグアイ水道公社 ESSAPが、入札TORを策定中である。

  • 首都アスンシオン市の下水道及び下水処理場建設(投資金額5億2000万ドル)。
  • イパラカイ湖の浄水(投資金額4億5000万ドル)。
  • ブラジルとの国境に位置するアルトパラナ州の4都市向けの、水処理プラント及び下水道建設(投資金額3億7500万ドル)。

これらのプロジェクトはPPPによるものではなく、民間企業がエンジニアリング、建設及びファイナンスを提供し、運営とメンテナンスは国家機関であるパラグアイ水道公社ESSAPの管轄となる。パラグアイ公共事業大臣は、入札開示に向けて中南米の水事業企業とも会話を進めているが、世界的に実績のあるMekorotの参加は非常に望ましいと発言している。落札条件は、エンジニアリングの質、建設コスト、ファイナンス条件となる。

パラグアイ公共事業大臣によれば、パラグアイ大統領からは、イスラエル政府関係者との協議を始めるよう公共事業大臣に指示が出されており、全国レベルの水事業マスタープラン作成への、イスラエルによる技術供与も見込まれている。

尚パラグアイでは、昨年11月に公布されたPPP奨励法に対する批判が強まっており、3月26日に行われた20年ぶりの大規模なゼネストでは、最低賃金値上げなどに加えてPPP法撤廃も叫ばれた。この為3月には同法を撤廃する法案が上院に提出されている。

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