メキシコで2014年5月21-23日に、国際水協会IWA、メキシコ上下水道会社協会ANEAS及び国家水委員会CONAGUAの主催で開催された「2014年水、エネルギー、気候変動コンファレンス」で、CONAGUA局長は、フランス政府及びドイツ政府よりそれぞれ1億ドル(約101億円)、水セクターの改革プロセス援助の為の融資を受けると発表した。
融資は、フランス開発庁(AFD)及びドイツ開発銀行(KfW)を通じて行われ、2014年4月8日に公布された「2014-2018年国家水資源プログラム」で計画されている、飲料水供給及び下水処理の、持続可能で平等な、自然災害や気候変動に脆弱な地域毎に振り分けた効率的な管理への投資プログラム実施に充てられる。プログラムの主体者であるCONAGUAは、具体的には以下に焦点を当てている。
- 上下水道会社による上下水サービスの強化。
- 水資源の持続可能な使用の推進。
- 全国民への飲料水の供給確保。
融資はAFD及びKfWによるメキシコへの長期援助の一部をなし、必要に応じて延長可能となる。またこのフランス政府及びドイツ政府による援助を強化する為、欧州連合の中南米投資ファシリティ(LAIF)による、1000万ユーロ(約13億8000万円)の技術協力プログラムも検討されている。これは、規制策定や、飲料水サービス、水域の管理計画、サンルイスポトシ地域のパイロットプログラムの計画実施に充てられる。
LAFは、フランス政府の開発協力機関で、新興国で、環境を尊重し不平等のない成長を推進するもので、2010年からメキシコへの融資を行っている。KfWは、ドイツの経済開発省付で、新興国や開発途上国の開発プログラムへの融資を行う機関で、メキシコでは2007年より、貧困、安全、気候変動対策への融資を行っている。
「2014-2018年国家水資源プログラム」は、「2013-2018国家開発計画(PND)」の一環として、水分野の統合的な改革と近代化により、メキシコにおける水資源の確保と持続性の達成を目標とするものであるが、課題として、目標達成の為に必要な十分な資金の確保が挙げられている。