Veolia、100%子会社Nova Veoliaを設立――革新的サービスの展開へ

Veolia社は、2015年10月1日、高度なデジタルコンテンツを含む革新的なサービスを開発する目的で100%子会社としてNova Veoliaを設立したことを発表した。Nova Veolia社には、Veolia社のスキルと専門的知見を活用し、専門特化された幾つかの会社を通じて上水・下水事業を補完する成長牽引力を発揮していくことが期待されている。Nova Veolia社が展開する主なサービスは次のとおりである。

  • 技術的サービス(保守や緊急時対応)のプランニングと対人指導(スーパービジョン)の最適化
  • 大量の請求書の作成・回収手順の簡素化とデジタル化
  • スマートペイメント*1
  • 過去に例のない大規模な共同フォーラムを介した水サイクルに関する知識の共有
  • 顧客自らが水およびエネルギーの消費やコネクテッドホーム*2を管理する方法を改善するためのモバイルアプリ
  • 24時間のコール対応及び対象を絞った電話によるキャンペーンの実施を可能にするマルチチャネルの顧客サービス
  • ベンチマーキング*3を導入した水生産・処理プラントを世界規模で展開

Nova Veolia社は新ビジネスの培養器として、デジタル技術、スマートシティ、エネルギー節減、顧客管理(カスタマー・リレーションズ)、さらに金融サービスといった分野で、ベンチャー企業に投資し、先駆的な会社とのパートナーシップを構築していく。

Nova Veolia社は、情報検索と問い合わせ対応のための知識集約拠点としてFluks Aquaを既に立ち上げており、さらにMajikan社とPayboost社の設立に着手している。Majikan社は、インフラの所有者や管理者に向けたマルチビジネス分野におけるターンキー*4プランニングと最適化されたスーパービジョンを提供し、Payboost社は、効率的かつ革新的な請求書作成・回収サービスを提供する。また、M2Ocityはスマートオブジェクト同士を接続するモノのインターネット*5に特化した長距離通信事業者であるが、同社もNova Veolia社に統合される見込みである。M2Ocityは、水ビジネス以外の新たなサービス(特に輸送とデータ収集)を開発している。

*1 企業‐個人の商取引における電子的な決済手段(主にモバイルデバイスによる)

*2 住居内の機器をインターネットと無線通信で接続し、スマートフォン等の端末による外出先からの遠隔操作を可能にした発展型のホームオートメーション

*3 他社の優良事例を比較・分析し、それを指標(ベンチマーク)として自社の非効率な部分の改善を進める手法

*4 製品を「鍵を回せばすぐに使える(ターンキー)」状態で納品する契約形態

*5 コンピュータ等の情報・通信機器以外の物体(モノ)をインターネットに接続することにより、自動認識、自動制御、遠隔計測などの機能を持たせること