GE、「エコマジネーション」10年を機に世界的大企業と新たなパートナーシップで水分野の革新と省エネ技術開発

2005年にスタートしたGE(General Electric)の「エコマジネーション」の取り組みが10年を経過した。現代の企業が目標とすべき二つのEco(Ecology、Economy)とその両立を実現させるために想像力(Imagination)を働かせていくという姿勢を組み合わせた造語であり、この取り組みが2000億ドル(約24兆6000億円)を超える収益を上げて10年を経過したのを機に、同社は2015年10月29日、水分野における革新とエネルギー使用の効率化を加速するため新たに8つの世界的大企業や新興都市とパートナーシップを組むことを発表した。そしてこれらの企業は、生産性を高め、環境への影響を抑え、収益を増加させるためにこのパートナーシップに参加した。

以下にパートナーと各パートナーとのプロジェクトの概要を紹介する。

  • 世界最大の鉱業会社BHP Billiton:鉱業のライフサイクルにおける燃料費と温室効果ガス(GHG)排出量の削減を基本目標として、鉱山操業・輸送において使用しているディーゼル燃料を他の燃料と置き換えるための技術と全体的な仕組み(architecture)の開発を進める。
  • 世界最大級の投資銀行Goldman Sachs、大手エンジニアリング企業MWH:水再利用プロジェクトへの新しい融資モデルを導入し、水を節約できる再利用技術の世界展開を促進し、水不足の拡大を緩和させていく。
  • 世界最大の半導体素子メーカーIntel:半導体素子製造工程におけるエネルギーや水の無駄を削減する最先端の製造とデジタル最適化技術を開発し、製造プロセスにおける資源生産性を高めていく。
  • アラブ首長国連邦(UAE)の都市Masdar廃水処理のエネルギー強度を低下させ、アブダビに世界初の完全にエネルギーニュートラルな廃水処理プロジェクトを建設し、それを中東全体に広めていく。
  • 世界最大級の石油・ガス企業Statoil:石油・ガス生産のより経済的で持続可能なソリューションを突き止め、資源効率を向上させ、排出量を削減することができる技術を開発する。
  • 国際石油資本の一つTotal経費と排出量の削減を目標に工業用のよりクリーンなハイブリッドエネルギーシステムを開発し、新興市場に広げていく。
  • 世界最大の小売チェーンWalmart:商業分野へのエネルギー効率の高い技術や再生可能エネルギーの導入を加速させ、再生可能エネルギーを利用する次世代の高効率なデジタルソリューションを開発する。

なお、このパートナーシップ立ち上げのニュース、パートナーシップを組む各企業との取り組みの詳細については、GEの次のページで読むことができる。
http://gereportscee.com/post/132146795421/ecomagination-celebrates-10th-anniversary-with-new
http://www.gereports.com/ecomagination-ten-years-later-proving-efficiency-economics-go-hand-hand/

また、GEが発行している「エコマジネーション」の年次レポート(2012年まで。日本語版もあり)は、次のページからダウンロードすることができる。
http://www.ge.com/jp/company/ecomagination/

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