Suezグループ、サブサハラアフリカの6つの国で9つの水管理契約を受注

フランスのSuezグループはこのほど、サブサハラアフリカ(アフリカのサハラ砂漠以南の地域)の6つの国(ブルキナファソ、ケニア、マリ、コートジボワール、ナイジェリア及びベナン)との間で水管理に関する9つの契約を受注した。契約金額の合計は5600万ユーロに上る。

ブルキナファソでは国家上下水道公社(ONEA)が欧州投資銀行(EIB)の融資を受け、Ziga II飲用水処理プラント(日量18万 m3)の建設をSuez社に発注した。同プラントは、Zigaダムから供給される水を処理し、首都ワガドゥグに飲用水を供給する。工期は22カ月間と見込まれ、完工後、Suezは1年間の操業支援を行う。この新契約に先立ち、Suezは2002年にZiga飲用水処理プラントの第1フェーズ(日量7万2000 m3)の建設契約を、さらに2013年には同プラントの拡張(Ziga I b、日量3万6000 m3)に関する契約を受注している。

ケニアではAthi給水サービス委員会が、首都ナイロビに飲用水を供給するKigoro飲用水処理プラントの第1フェーズ(日量14万2500 m3)の建設をSuez社に発注することを決定した。同プロジェクトの資金はフランス開発庁(AFD)が提供している。Suez社はサブサハラアフリカで初めて、浮上分離法を用いた水処理技術を利用し、Thikaダムから供給された水を濾過する。同プラントが操業を開始した後、同社は2年間の技術的操業支援を行う。このプロジェクト全体の契約金額は3700万ユーロであり、そのうち1500万ユーロがSuez社の取り分となる。

マリでは、首都バマコに飲用水を供給するKabala飲用水処理プラント(日量30万m3)の建設契約をSuez社が受注した。このプロジェクトの資金はAFDが提供する。プロジェクト全体の契約金額は7000万ユーロであり、そのうち1700万ユーロがSuez社の取り分となる。また、同社は1年間の操業支援を行う。

コートジボワールでは、旧首都であり現在も同国の経済の中心地であるアビジャンとその周辺地域ならびにOdiennéの需要を満たす、次の3カ所の飲用水処理プラントの建設をSuez社が受注した(同社の取り分は650万ユーロ)。

  • 日量4万2000 m3のSongon飲用水処理プラント。アビジャンとその周辺地域を対象とし、コートジボワール水道公社(SODECI)が資金を提供。
  • 日量8万 m3のBonoua II飲用水処理プラント(Bonoua II)。国営飲用水公社(ONEP)が資金を提供。
  • 日量4000 m3のDegrémontコンパクトユニット(UCD)プラント。UCDプラントはSuezグループのDegrémont社が開発した、泥水を浄化することができる小型ユニットで構成された飲用水製造プラントである。

ナイジェリアでは、Suez社は次の2つの契約を受注した(両契約における同社の取り分は120万ユーロ)。

  • 日量3000 m3のUCDプラントを建設し、“EKO Atlantic City(旧首都であり現在も同国最大の都市であるラゴスの湾岸地区に開発が予定される、居住地区とオフィスビル街からなる複合都市。25万人が居住する見込み)”の需要を満たす。
  • 南東部のクロスリバー州Itigidiの飲用水処理プラントを日量4000 m3の規模に拡張する。

ベナンでは、北西部最大の都市ジューグーとその周辺地域の需要を満たすために、Suez社は日量1050 m3のUCDプラントを建設する。

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図 Suezグループによるサブサハラアフリカ案件
(出典:Suez発表資料よりEnviX作成)

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