2017年1月23日、国家水資源計画(PNRH)2016-2020(国家水資源委員会(CNRH)決議第181号)が官報に公布された。本計画は、環境省の水資源都市環境庁により策定され、2016年12月に国家水資源委員会(CNRH)で承認された。本計画では、水資源政策をその他のセクター(衛生、灌漑、エネルギー、観光等)の環境政策と統合し、水使用の許可や使用者の監査の基準を策定する必要性が考慮されている。
本計画では16の優先事項が挙げられており、各々の優先事項に関するプログラム、行動、2020年の目標、実施機関、関係協力機関、期間が表形式で設定されている。
以下に優先事項を抜粋する。
- 気候変動を考慮し、国の水の保全と合理的な利用の長期的計画を推進する。
- 水の保全や様々な用途を考慮しつつ、量的、質的な供給力を改善する。
- 水の利用、現在及び将来の需要に関しての知識を増やす。
- 他国にまたがる河川の水管理活動を促進する。
- 洪水が起こる可能性のある地域を特定し、対策を策定し、実施する。
- 水の持続可能性のある使用と再利用を促進する活動を行う。
環境省のJair Tannús水資源長官は、PNRHを国レベルで水資源管理に透明性を与える戦略的ツールであると位置づけ、CNRHが水資源に係る様々な問題を解決する一助となってきたと述べた。水に関する基本法である国家水資源政策(法律9433号)は、今から約20年前の1997年1月28日に策定された。その施行規則である政令2612/98号により、CNRHは国家水資源政策を実施する指針や管理のツールを策定する機関として創設された。
PNRHは策定のための意見公募に1万5000人、404の地方自治体が参加し、2016年9月にブラジリアで学術機関、連邦政府、州政府、市民団体、水資源の使用者が討議を行った上で完成した。今後、PNRHは環境省、国家水局(ANA)、CNRH、水資源に係るセクターの活動の指針となる。今後、半年以内に、PNRHの付随戦略が策定される予定である。
なお、国家水資源計画2016-2020は以下のURLより参照可能(ポルトガル語表記)。
http://pesquisa.in.gov.br/imprensa/jsp/visualiza/index.jsp?jornal=1&pagina=54&data=23/01/2017