中国南京市、2018年中に40社の化学企業を閉鎖し、悪臭汚水の基本的な除去を目指す

中国江蘇省の南京市共産党委員会弁公庁、市政府弁公庁が、「南京市『2減6治3向上』の特定項目2018年作業計画」を発表した。これは南京市が“263”特別行動の具体策として87条の具体的な措置を打ち出し、生態環境保護レベルを全面的に向上させる方針を示したものである。

「計画」の目標として、“263”の特定項目にある“2減”とは、2018年の石炭消費量を2017年より250万トン以上削減することで、40社の化工企業を閉鎖し、鋳造工業42社における立ち遅れた生産能力解消特別行動を完成させるというものである。

“6治”とは、省の断面検査で劣V類水質の比率を4.5 %以内にコントロールし地表水の断面検査ではIII類水質の割合を安定的に63.6%以上に達成させ太湖流域の重点断面基準達成率が省の要求レベルに到達するようにすること、市・区のごみ分別収集施設のカバー率を50%に農村の生活ごみの分別が行政村の50%に達するようにしてゴミ回収利用率20 %を達するようにすること、きちんと黒臭河川を整備し全市域の悪臭汚水(中国語:黒臭水)を基本的に除去すること、大規模家畜養殖場(団地)の整備率を80 %にすること、重点工業企業204社によるVOCs汚染対策を完成させること、環境リスク管理重点企業のデータベースの登録率を80%以上にして環境リスクが比較的大きいおよび以上と認定される重点企業の「8査8改」(環境応急管理に関する8項目の検査と改善事項)の完成率を80 %にすること、などを規定したものである。

最後に「3つの向上」とは生態環境状況指数のさらなる向上、環境経済政策の調整レベルのさらなる向上、環境法律執行と監視管理能力のさらなる向上というものである。

悪臭河川の整備について、南京市は重点的に水環境整備の向上と配管敷設を重点とし、汚水処理場進水濃度を高め、汚水処理場収集幹線の運転水位を下げ、市内全域から基本的にすべての悪臭汚水を除去する。都心部以外の大衆河北部、安業河、珠北河など8つの悪臭河川の整備工事を完成させ、さらに江南六区45の川の水環境改善事業を実施し、玄武湖、莫愁湖、月牙湖など8カ所で重要水資源の水質改善事業を実施する計画である。

2018年、南京市では官公部署、公共施設などにおける生活ゴミの強制分別を推進し、各政府機関、事業単位、社団組織、学校、病院、公共場所の管理単位、公共サービス企業において全面的なごみの分別を広めていく。関連基準に従いゴミの分別収集容器やゴミ置場を設置し、日常維持管理をきちんとする。

南京市は環境経済政策改革をさらに深め、生態補償を実施し、「環境を保護するものが受益する」というような環境整備や生態保護の市場のメカニズムを確立していく。汚染権の有償使用と取引制度を改善し、排出権取引を推進する。国家と省の要求に従い、重点企業における汚染物の初期割当排出権の有償使用を推進する計画である。

タグ「」の記事:

2020年3月23日
中国水利部、「2020年水土保全業務要点」を発表――生産や建設における水土保全関連法規への違反行為を厳しく処罰し、「ブラックリスト」に加えるなど信用管理を実施
2019年12月27日
中国工業情報化部、水利部など、「2020年重点水使用企業水利用効率トップランナー選出業務実施に関する通知」を発表――選出の対象や基本的要件、選出手順など規定
2019年12月3日
中国北京市政府、水環境対策3年計画を発表――汚水処理施設の整備などの措置を提示
2019年12月2日
中国生態環境部、「農村黒臭水対策業務ガイドライン(試行)」を発表――農村黒臭水対策モデル事業の展開も規定
2019年9月18日
中国、「京津冀工業節水行動計画」を発表――重点業種の工業用水の効率化を目指す