Suez、ラ米3か国(チリ、ブラジル、メキシコ)で水事業プロジェクトの契約を新たに受注

フランスで2018年5月25日から6月10日まで開催された「第5回ラテンアメリカ・カリブ週間」でSuez Environnement(以下、Suez)は、チリ、メキシコ、ブラジルで新たに5つの契約を受注したと発表した。Suezはラ米・カリブ地域での活動を始めて80年になり、同地域の9ヵ国で6600人の従業員を抱えている。地域の飲料水へのアクセスと下水処理普及に貢献し、ラ米・カリブ地域での売り上げは、世界全体の6%を占める。

人口2000万人のサンパウロでは、飲料水供給網での漏水や断水により、効率的な運営が出来ていないが、同市の上下水事業を担う公共機関のSABESPは、サンパウロ市東部の漏水削減の為の契約をSuezと締結した。これにより、水サービスの効率化と近代化が期待される。

メキシコのケレタロ市では、スエズ・アドバンスド・ソリューション社が開発したAquaCISシステムによる、技術的・商業的に優れた上下水管理を2300万ユーロで受注した。同システムは既に、スペイン、アルゼンチン、チリでも利用されている。

人口700万人のチリのサンチャゴ市では、Suezが参画する同市の上下水事業会社のAguas Andinasの汚水処理プラントのインフラを、5000万ユーロの投資で近代化する契約を結んだ。汚水処理プラントで排出されるガスを都市ガス網に供給し、汚水処理で出されるコンポストは近郊の農家で利用される。

また同社は、スマートシティ、農業分野、工業分野といった新しい分野でも展開を始めている。チリでは、胡桃やアーモンド、プラムの植林会社と井戸建設の技術検査を行う契約を結んだ。ラテンアメリカには耕作可能な土地が世界の24%あり、農業生産は世界の11%を占める。Suezは、気候に順応した最適な農業用水の利用や、家庭排水の再利用や淡水化による灌漑などで、農業分野への活動を展開する。その他、ブラジルの石油ガス開発やペルー、チリの鉱山開発部門へも活動を広げ、1300万ユーロの投資で、チリの銅会社の水システムの運営とメンテナンス契約を更新した。

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