インド国家環境裁判所はこのほど、処理済下水利用の行動計画をまだ提出していない18の州とふたつの連邦直轄領に対し、行動計画を3ヵ月以内に中央公害管理委員会(CPCB)に提出するよう命じた。この行動計画は、インド全土で深刻化している地下水資源逼迫の問題を緩和することを目的に、国家環境裁判所がすべての州と連邦直轄領に提出を命じていたものだが、現在のところ、提出したのはわずかに9つの州と5つの連邦直轄領にとどまっている。
中央公害管理委員会が示す行動計画策定のポイント
中央公害管理委員会は、州および連邦直轄領が処理済下水利用行動計画を策定する際に考慮すべき9つのポイントを箇条書きにした文書を公表し、また、参考として、アーンドラ・プラデーシュ州がすでに提出した行動計画をその文書に添付している。以下はその9つのポイントである。
- 下水の発生量と処理能力の現在値と予測値の割り出し
- 水の大量利用者の特定:産業クラスター、メトロ公社、インド国鉄、インフラプロジェクト、農業、バス車庫、および公共事業局
- 大量利用者の予想水需要量の定量化
- デッド・ウォーターとなっている水資源(湖沼等)を利用可能にするための水資源開発
- 下水の処理、処理済下水の輸送、および処理済下水の利用のためのインフラを整備するスケジュール
- さまざまな用途への処理済下水利用の推進
- 産業クラスターへの処理済下水供給の推進
- 産業クラスターは地下水取水に代えて廃水処理施設の設置により原水需要を満たすことが可能
- 処理済下水の再利用の最大化が地下水取水の最小化につながること
なお、中央公害管理委員会のこの文書は、以下のウェブページからダウンロードすることができる(「Suggestive actions for formulation of action plan for usage of treated waste water from Sewage Treatment Plants」の行の右端の「1.98 MB」をクリック)。
http://164.100.58.91/archive_latest_cpcb.php