米国では節水性能の高い製品に特別なラベル表示をするなどのWaterSenseプログラムを、環境保護庁(EPA)が民間とのパートナーシップ事業として推進している。製品がWaterSenseラベル表示を認められるには、EPAの定める仕様を満たしていなければならない。この製品仕様は、必要に応じて見直すことが「2018年の米国水インフラ法」(AWIA)によって義務づけられている。
EPAは2020年4月7日、WaterSenseプログラムの製品仕様の再検討作業が完了し、その結果、現段階では製品仕様に何ら変更を加えることはしないとの判断に至ったことを公表し、同時に、WaterSenseラベルの付いた製品への消費者の満足度や、将来の製品仕様策定に役立つ情報、それに、顧客の満足度という基準をWaterSenseプログラムのガイドラインに入れるべきか否か、また、入れるとしたら具体的にはどのような基準にするべきかについての意見の募集を開始した。この情報と意見の募集は2020年6月9日までおこなわれる。なお、この件に関するEPAの告示が2020年4月10日付の官報に掲載された。
経緯
WaterSenseプログラムは2006年6月12日にはじまったが、長らくのあいだ、これは法的根拠のない任意の取組だった。だが、2018年10月24日にAWIAが成立し、この取組は連邦政府の公式の取組となった。AWIAはEPAに、「2012年1月1日より前に採用されたWaterSense性能基準について、必要に応じた再検討と改定を考慮すること」を義務づけている。
これにもとづき、EPAは2018年12月、このプログラムの製品仕様を再検討するプロセスを開始するとともに、WaterSense Notice of Specification Review(WaterSense仕様再検討のお知らせ)と題する文書を公表した。この文書には、EPAが製品仕様を改定する場合の考慮事項や基準などが書かれている。
この件に関するEPAの報道発表は以下のURLで読むことができる。
https://www.epa.gov/newsreleases/epa-maintain-watersense-program-specifications
また、この件に関するEPAの告示は以下のURLで読むことができる。
https://www.govinfo.gov/content/pkg/FR-2020-04-10/pdf/2020-07602.pdf