パラグアイ公共事業省、上下水サービスの完全普及を目指す「国家上下水計画」を発表

2018年7月18日パラグアイの公共事業・通信省は、国家上下水計画[1]を発表した。計画書では、以下の内容が記載されている。

パラグアイで2030年までに上下水サービスを完全普及させる為には、毎年48740万米ドルの投資が必要で、特に投資が必要なのは、地方からの人口流入が増えている都市部の下水インフラとなっている。公共投資国家システムによれば、上下水インフラへの投資は2013年に1億500万米ドルに達した後減少し、2016年までは平均5500万米ドルとなっている。2017年は7200万米ドルの予算がとられていたが、実行されたのは41%の3000万米ドルにすぎない。また上下水インフラへの投資は、2013年には国家投資全体の14%だったのが、2017年には5%に減少している。2030年までの目標を達成する為には、2013年から2017年の実績レベルに加えて4億1890万米ドルの追加投資が必要であり、その為には、上下水サービス料金を適正レベルに上げ、更に民間企業の参画により資金を大幅に調達する必要がある。

パラグアイでは、上下水インフラの予算は、国際協力機関の融資による国家予算と、上下水サービス会社の収益で賄われているのが現状となっている。国家予算は、主に保健省、公共事業・通信省への割り当てから拠出されるが、国家予算も地方政府予算も、上下水インフラなど使途を特定した予算を確保できる仕組みになっておらず、また上下水料金が低く抑えられているため、サービス会社も投資に回せる資金が確保できていないのが現状となっている。

上下水アクセスの現状は、以下のグラフの通り、水道や下水管といった上下水網インフラの普及まだ低い状態となっている。また、下水処理率についても2%程度にとどまっている。


図 パラグアイの上下水道普及率(単位:%)の推移
(出典:パラグアイ国家上下水計画)

上記の状況を踏まえて国家上下水計画では、2018年の短期、2019~2023年の中期、2024~2030年の長期に分け、1)法規制定や見直しを含む、政府機関や法の強化、2)上下水サービス料金や補助金の見直しを含む、サービス部門の整備、3)上下水インフラ建設プログラムや、既存の上下水サービスの構造改革などを含む上下水インフラのサステナブルな普及の、3つを軸とした戦略計画が、打ち立てられている。

[1] https://www.mopc.gov.py/pnaps/pnaps.pdf

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