水処理ソリューションのグローバル大手Pentair plc(本社:ロンドン)は2019年1月7日、アメリカの水処理機器等メーカーAquion(本社:米イリノイ州ローゼル)と、同じくアメリカの家庭用浄水器等メーカーPelican Water Systems(本社:米フロリダ州デランド)を買収することでそれぞれの企業と最終合意に達したことを明らかにした。
Aquionの買収
PentairはAquionをおよそ1億6000万ドル(約180億円)で買収する。Aquionは、さまざまな整水器、フィルター、浄水器、オゾンおよび紫外線殺菌システム、逆浸透システム、および酸中和器を、家庭および水処理業界に提供している。豊富な品揃えとソリューションをもつAquionおよびその系列下のディーラー・ネットワークが加わることで、家庭用水処理市場におけるPentairのバリュー・チェーンが理想的なかたちで補完される。これによって顧客にとっても、アクセスが便利になるばかりでなく、水処理のニーズに合った選択肢が増えることになる。
PentairのJohn L. Stauch社長兼CEOはこう述べている。「以前から計画していた今回の買収は、家庭ユーザーにさらに近づこうとするわが社の戦略の重要な一要素であり、われわれはAquionの系列ディーラー・ネットワークを通してターンキー方式の水質調整ソリューションを提供することができる。家庭用および業務用水処理システムに関してAquionがもつ充実したポートフォリオと、水処理技術に関するPentairの専門的知見とが相俟って、われわれは家庭用および業務用水処理機器の技術の幅と製品の品揃えをさらに広げていくことができるだろう」
Pelican Water Systemsの買収
PentairはPelican Water Systemsをおよそ1億2000万ドル(約130億円)で買収する。Pelican Water Systemsは、家庭用ポイント・オブ・エントリー(POE)水処理システム(蛇口単位ではなく、家屋単位に設置されるシステム)を製造・販売している。Pelican Water Systemsが加わることで、その革新的な製品群とマルチチャネル・アプローチを活かし、顧客がいつどこでどのように水処理システムを買い求めればよいのかの選択肢を増やすことができ、それによって新たな成長の機会が生まれてPentairのビジネスが強化される。
PentairのJohn L. Stauch社長兼CEOはこう述べている。「この買収は、家庭向けの水ビジネスの核となる水処理製品を増やしていこうというわれわれの戦略の重要な一要素だ。今日では、顧客の水質への関心はますます高まっており、水の状態を自分たちの手で改善したいと考える顧客が増えている。Pelican Water SystemsはPentairのポートフォリオにそれを補完する新たな製品とサービスをもたらし、それによってわれわれは、家庭用水処理に関する顧客のニーズにさらによく応えていくことができる」