インド・パンジャーブ州首相、地下水淡水化パイロットプロジェクトを発表

インド北西部に位置するパンジャーブ州のAmarinder Singh州首相(Punjab Chief Minister)は2019年1月19日、同州南部の農村住民に対してクリーンな飲料水を供給するため、地下水淡水化パイロットプロジェクトを実施すると発表した。プロジェクトコストは2億5000万ルピー(約3億8664万円)に達する。パンジャーブ州南部Malwa地区内のFazilkaやAboharに位置する約100カ所に上る村落の地下水が淡水化される。

今回のSingh州首相による発表は、予備予算歳出の確定日に実施され、Malwa地区の議員と協議がなされた。同州首相によると、今回のパイロットプロジェクトでは、塩分が高く地下水の水質が著しく低下している地域住民にして安全な飲料水を供給するため、1日あたり500万リットルの飲料水生成能力を有する淡水化施設を建設する。同地域住民へ提供される飲料水は現在、運河が水源として活用されているものの、飲料水用途を含めた水消費量が拡大しているため、運河の水供給は不十分である。

Fazilkaでは約100カ所の村落に供給される飲料水の水質が基準を満たしておらず、深刻な健康被害を引き起こすなど、淡水化プロジェクトの必要性が叫ばれていた。淡水化された処理水は安全な飲料水として活用できることをSingh州首相は強調した。100万リットル/日の淡水化処理コストは約5000万ルピー(約7733万円)(※年間のランニングコストと推測される)に達する。しかし、大規模な淡水化プラントの方が数多くの住民へ水供給を行うことができるため、より経済効果が高い。

Singh州首相は更に、仮にMalwa地区にて実施される今回のパイロットプロジェクトが成功すれば、クリーンな飲料水の供給に向けて、州内の他地域へも同様のプラントを設置する機運となるとしている。同州首相は、パンジャーブ州南部地域の住民が抱える課題を解決するため、同プロジェクトの迅速且つ効率的な実施に向けて詳細計画の作成を準備するよう、州水供給衛生局長(Principle Secretary Water Supply and Sanitation)へ要請した。

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