Suez Water Technologies & Solutions(本社:米ペンシルベニア州トレボース)は2019年12月11日、水処理用膜技術の世界的需要拡大に応えるため、ハンガリーのオロスラーニにある浄水・廃水処理用限外濾過(UF)膜のグローバル製造拠点を、約3000万ユーロ(約37億円)を投じて拡張することを公表した。これを記念して同日、ハンガリーのPeter Szijjártó外交通商大臣と同社のYuvbir Singh CEOが会談をおこなった。
SuezのZeeWeed 500技術
オロスラーニのUF膜グローバル製造拠点は、中空糸UF膜専門の製造施設としては世界最大級のものである。ここでつくられるSuezのZeeWeed膜は、粒子、細菌、およびウイルスを水から分離することで、浄水、廃水処理、三次処理、および水再利用に使われる。このZeeWeed 500技術は、多くの先進的な産業廃水処理施設や下水処理施設に欠くことのできないものとして利用されている。こうした施設では、厳しい廃水排出規制を満たしたり、水再利用によって淡水の供給量を維持したりする目的で、従来の廃水処理方法に加えて膜バイオリアクター(MBR)が使われている。今回公表されたUF膜製造拠点の拡張は、このような膜技術の需要増大に応えるべくZeeWeed 500の生産ラインの大幅拡大をめざしたものである。
今後も成長する膜市場
Suez Water Technologies & SolutionsのYuvbir Singh CEOはこう述べている。「このプロジェクトは、地域コミュニティへのわれわれの強いコミットメントと、良質な水の排出や再利用のための膜ベースのソリューションに対して高まりつつある世界のニーズとを、ともに反映したものだ。膜の市場は大きいし、これからも成長をつづけていくだろう」
今回の製造拠点拡張は、これまで何も建っていなかった土地を利用しておこなわれ、完工は2023年の予定である。