環境部、水質を汚染する有害化学物質の規制強化へ――特定水質有害物質の指定拡大および排出許容基準の新規設定

韓国環境部は2008年10月29日、公共水域に排出される有害性の高い化学物質に対して、国民の健康を保護し、公共水域の水質および水生態系を管理・保全するために、「水質および水生態系の保全に関する法律施行規則」の改正令を公布した。今回、改正公布された主な内容は、次のとおりである。

  1. 人体および水生態系において、有害性の高い1,4-ジオキサン(1,4-Dioxane)、ビス(2-エチルヘキシル)フタル(Bis(2-ethylhexyl) phthalate)、塩化ビニル(Vinyl chloride)、アクリロニトリル(Acrylonitrile)及びブロモホルム(Bromoform)の5種の物質を「特定水質有害物質」として新規に指定した。
  2. 以前に特定水質有害物質として指定されていたが、排出許容基準がなかったセレン(Selenium)、四塩化炭素(Carbon tetrachloride)、1,1-ジクロロエチレン(1,1-Dichloroethylene)、1,2-ジクロロエタン(1,2-Dichloroethane)及びクロロホルム(Chloroform)の5種の特定水質有害物質に対して、水質環境基準および飲料水の水質基準などを考慮し、新たに排出許容基準を設定した。
  3. 新規に指定された5種の特定水質有害物質に過塩素酸塩(Perchlorate)を追加した6種の物質を、別途「水質汚染物質」として指定した。
  4. また、新たに設定されたセレニウムなど5種の特定水質有害物質の排出許容基準は、これらの物質を排出している企業の準備期間を考慮し、2011年1月1日から適用することにした。

環境部は、今回の特定水質有害物質の指定拡大および排出許容基準の新規設定を通じて、公共水域に排出される水質有害物質の量を削減して、水質汚染を予防し、国民が安心して飲める上水道を確保および供給することができる、と述べた。

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