カナダのJim Prentice環境相は2009年8月6日、淡水資源保護を強化する第一歩として自治体の廃水を管理するための新しい規則を作成中であると述べた。
同環境相によると、この規則案の要点は、次の通り。
- 4,000カ所以上の廃水処理施設の国の性能基準、モニタリングや報告に関する要件などを設定するものである。
- 「カナダ環境相協議会(Canadian Council of Ministers of the Environment)」が作成した「自治体廃水戦略(Municipal Wastewater Strategy)」を実施するという政府の公約を果たすのに役立つ。
- ウィニペグ湖、シムコー湖、五大湖の懸念される区域を修復するために9600万カナダドル(約81億円)を支出することなどが盛り込まれている「水質浄化行動計画(Action Plan for Clean Water)」および「セントローレンス行動計画(St. Lawrence Action Plan)」を補完するものである。水質浄化行動計画では、過去20年間にわたって3億2300万カナダドル(約272億円)が投資された。
- 漁業法の下で公布される。
カナダ政府は、この規則案を12月にカナダ官報の第I部に発表して、2010年に最終規則を公表する予定である。
環境省は背景的文書のなかで、カナダでは、水質の管轄は、連邦、州、準州、地方自治体間で分担されているので、新しい廃水処理基準ができれば、カナダの淡水資源の総合的な管理の促進における重要な成果ということになると述べている。