全米水質浄化局協会(NACWA)は、Tom Udall(ニューメキシコ州選出)とSheldon Whitehouse(ロードアイランド州選出)両民主党上院議員が、米国上院に「水質浄化のためのグリーン・インフラ(Green Infrastructure for Clean Water Act)」法案(S. 3561)を2010年6月30日に提出したリーダーシップと考え方に拍手を送っている。
この法案は、グリーン・インフラ(GI、グリーンは「環境に配慮した」という意味)プロジェクトの計画と建設のための人的・物的資源を提供するプログラムを環境保護庁(EPA)内に構築することによってストームウォーターの管理のためのGIを増やそうとするものである。
NACWAは、GIをEPA内部の中核的プログラムとして統合し、受け入れるべきであるとずっと主張してきた。
同協会は2007年、GIを促進するためにもっと強調して努力するよう求めるStatement of Intent on Green Infrastructure(GIに関する主旨書)に署名した。それ以来、無理のないコストで水質と地域社会の居住性を改善することができることを示したGIプロジェクトを実施するNACWAの会員がどんどん増えてきた。
NACWAは、今回の法案は、地域社会が、その居住性を増しながら、環境と公衆衛生のためになるGIを用いた解決策を実施したことに対して規制上の功績が与えられるようにする上での重要なステップであると考えている。
この法案はまた、米国の水域に入る汚染の最大でかつ増大する発生源の1つであるストームウォーター流出がもたらす難問に対処するのに役立つGIプロジェクトの計画と実施を連邦政府が支援するための専用の財源を認めるよう求めている。
最近発表された2008 Clean Water Needs Survey(2008年水質浄化ニーズ調査)は、全体のニーズの一部しか反映していないが、米国は今後20年間にストームウォーターの管理に423億ドル(約3兆7000億円)が必要であることを示している。
このニーズは、まもなく行われると考えられている最終的なストームウォーター規則の発表があれば、劇的に増えると思われる。
この法案が提供する支援は、ストームウォーターの流出、とそれに含まれる汚染物質、をその発生源に留めて、自然の作用で有害汚染物質が除去できるようにして、ストームウォーターの流出による汚染を軽減できる可能性のある価値あるプロジェクトが実施されるのに役立つと考えられる。
Kevin Shafer NACWA会長は、「私は、GIプロジェクトの水質に対するメリットを直接見てきた。NACWAは、このような重要なプロジェクトを目立つようにしたUdall・Whitehouse両上院議員の仕事を強く支持する。われわれは、この努力のためのさらなる支持を獲得するのに手を貸すことを楽しみにしている」と述べて、この上院法案の提出をほめた。